第6話 黒羽花鈴のようにアイドルにもなりたい
小さなカフェで仕事の話をする2人は地味な格好をして座っていた。
彼らは2人とも芸能人だ。
1人は歌手でもう1人はアイドルをしている。
2人とも名が知れるほど有名では無いが、2人には共通する悩みがあった。
それは、売れるにはきっかけが必要だということだった。
長い沈黙の後に長髪の黒髪の女の子がベリーショートに最近した国光無二に話しかけた。
『無二はいいよね。ちゃんとした事務所に入ったおかげで鰻登りのように上手く芸能人になってるじゃん。それに比べて私は事務所ばかり大きくてアイドルとしての経験値はゼロに近いんだよ。私も無二みたいに天才の塊だったら良かったのにな』
『黒羽(くろはね)さんは努力の天才だよ。私よりアイドルとして成功してると思うよ。だから、私もあなたも売れるのはこれからだと思うよ』
『そうかな。でも、無二って名前の語呂が良くていいよね。私の本名聞いたら笑うよ。私も無二みたいな名前が良かった』
『ちなみに黒羽さんの本名、こっそり教えてくれませんか?』
そう言って小声で聞いた黒羽さんの本名は伊野雪乃(いのゆきの)だった。
かわいい名前なのに、芸名は黒羽花鈴(くろはねかりん)だった。
事務所はきっともっと可愛い名前にして売り出したかったのだろう。
それに比べて私の事務所は名前よりも違う意味でこんな駄々っ子を上手く売り出してくれたことに感謝だなと思った。
黒羽さんを見ていると私もアイドルになりたいと思ってしまう。
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