制度の在り方
第23話 交流
「すみません。皆さん突然呼び出して」
レナに呼び出された新、『清水圭太(しみずけいた)』、『後藤亮二(ごとうりょうじ)』、『粕谷咲(かすやさき)』、『太田恵(おおためぐみ)』は演習場に集まっていた。
「皆さん、お呼び建てしてすみません。単刀直入にお伝えしますと、貴方達はとある『クリエイト』に選出候補の方達です。」
「幕僚長さん。順番で行くと『クリエイト』は西エリアの担当だと思うのだけれど」
「清水くん。仰る通りです。ですが今回の『クリエイト』は特殊な案件の為、全てのエリアから人選しています。」
「全てのね・・・・」
「なんでしょうか。清水君?」
「いえ別に。ただ僕の知りえる情報から推察するあたり、1エリア誰一人人選されていないようだけど」
「今回は【単純な戦闘力】だけでは人選していませんので」
「なるほどね、不躾な質問失礼しました。」
「あの~」
「なんでしょう?粕谷さん」
「この中から何人選ばれるんですか?」
「2人です。」
「もう決まってる人も?」
「・・・・・。」
「いいな~その人」
「今回は既に決まっている人物との相性も重要となります」
「誰だ。それは」
「ごめんなさい。後藤くんそれは言えないわ」
演習場付近のモニタールームで大島と共に見守る男女が2人。
「西エリアの清水と太田、あとは後藤、粕谷、あいつは・・・・」
「・・・・・。」
「そうか、生き残っていたか。お前はどう見る?」
「足さえ引っ張る人じゃなきゃ誰でもいいわ」
「確かにな、しかし既に内定している俺達にすら未だに明かされない案件っていったいなんなんだ?」
「…………さぁ」
「…………じきにわかる」
「今回の選考方法はバトルロワイヤル。最後まで勝ち残った方々が残りの2枠の権利を手にします。」
「やることは普段と変わらずですか」
「各員はこちらで用意した前主力人型兵器『アヌシン』に搭乗尚今回は個人に最適化されない設定になっているので注意するように、10分後開始とします。では準備を始めてください。」
「君が話題の渡くんか」
『アヌシン』に搭乗する前に新は清水に話しかけられた。
「話題?俺が」
「なんでも、幕僚長のお気に入りらしいじゃん」
「・・・・・清水さんでしたっけ?焼きもちですか?」
「ふむふむ、煽りのセンスはいまいちかな」
「あんたのしょぼい挑発に比べれば幾分かマシだろ」
「どんぐりの背くらべよ」
(いつの間に!?確か太田だっけ)
「相変わらず手厳しいね恵くん」
「貴方が学習能力ないのよ」
「彼女、僕と同じエリアなんだけど悪いね。照れ屋なんだ」
「死ね」
「お~怖い。じゃあ見せてもらうよ君の実力を幕僚長のお気に君?」
「その自信に満ち溢れたでかっ鼻へし折ってやるよ」
「それは楽しみだ。」
清水が自身の乗る『アヌシン』へ向かう。
「やっと、話し終わった~」
「えっと確か粕谷さんだっけ?」
「はい~南エリアの粕谷咲です。よろしくお願いします。渡新さん」
「あの・・・・なにか?」
「すみません。なかなか他のエリアの人と交流することってないので、どんな方なのか気になってましたの、噂では『クリエイト』で海外行かれたそうじゃないいですか?どうでした?海外?」
「どうといわれても、観光で行った訳でもないし、向こうの『カルケル』に入ってもないので、特に感想はないですよ」
「そうですか~外の世界ってどんな場所か気になっていましたのに、残念。」
「あの・・・時間迫ってますけど準備大丈夫ですか?」
「あらいけません。もうこんな時間!?では渡さん今日はよろしくお願いします」
「よろしく・・・・・」
軽やかに自身が乗る『アヌシン』に向かう粕谷を戸惑いながら見送る新であった。
「では、演習開始。」
レナの号令で始まる演習。向かい合った状態から一気に動き出す『アヌシン』達
「なっ、なに!?」
開始と同時に新の『アヌシン』が発するアラート。
全ての『アヌシン』が新の『アヌシン』に銃口を向けた。
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