よくある追放モノ…と思いきや

追放された主人公が実は転生者で最強。
ヒロイン達とハーレムを作りつつ無双していき、自分を虐げてきた者達や邪魔する者達をざまぁする。

上記の説明だけでほぼ本編の解説が済んでしまうという、飽きるほど見たテンプレもののストーリー…
かと思いきや、この作品は後半になるにつれて別の切り口を見せてくれる。

レベル100が限界の人類の中にあって、それを超える成長を可能とさせ、誰も勝てない高みへ至らせる『超越者』の称号。

数百人規模のハーレムで必ず起きるであろう女達の確執や争いを防止し、お互いを"家族"と強制的に認識させる『淫紋』、それに準拠する『魔紋』の開発。

どれだけ女を抱いて孕ませても飽くことなく、新しい女を求め続ける主人公の性質。それをサポートするヒロイン達。

あまりにも都合が『良すぎる』能力と展開に、自分は何のためにこの世界に転生させられたのか、神は自分に何をさせたいのか…と疑問を持つ主人公。

疑問を解決すべく、主人公は今の世界がどうなっているのかを調べ、そして…

というところで本編は終了。

これだけで終わればまだ普通の作品だったが、続く番外編の内容が衝撃的だった。

主人公ハーレムの一員である聖女ウル。彼女は小国出身の勇者パーティから助力を請われるが、実はその勇者は…

というストーリーなのだが、本編とは比較にならないほど人間の醜さや神々の悪辣さが描かれている。

感想欄では「話が重すぎる」「この話で終わりは嫌だ」という意見が散見されるが、私はむしろこの話をもってこの物語は完結していると思う。


そう、神々にとって、人類や転生者はただのーーー


番外編を読んだ後にもう一度本編最終話を読んでみてほしい。
きっと受ける印象が変わるはずだから。