第45話 日の出

幸せになるってどういうことなのだろうか


当時は幸せじゃなかったと思っていても、思い返してみれば幸せだったことになっているのが今の現状で

過去と比べてしまうと今のこの感情と状況は明らかに幸せとは言えない。

それでも何故か自分の意思を相手に伝えることが出来なくていた。一緒にいる時も幸せだからなのだろう

毎回毎回次会った時に言おうと思ってもいえずにいた。


おすすめのご飯屋さんに連れて行ってくれて、

相談事がある時はキッパリと意見を言ってくれて

気を使って寒い時にはマフラーを巻いてくれる。「僕は寒くないから」と言って

サプライズもしてくれて


でも、

謎が多くて

過去の恋愛について1度話になった時「過去は振り返らない。今しか見ないから」と話していて、どんな恋愛を辿ってきたのか分からない。

もとより人の愛情を受け取るのが絶望的に下手くそだから毎度恋愛してる時「この人は本当に私のことを好きでいてくれているのかな」と不安になる

大抵ふとした瞬間に、あ、ちゃんと好きでいてくれてるんだとなるのだけれど。

ことさら今回に関しては思う。

大事にしてくれている自信はある。

似たもの同士だから相手がとった行動に意味があるとき都内ときもわかる

ではこれは良いことなのではと思うと、判断材料として使われる過去のレベルが高すぎてどうしても過去を超えることが出来ない。

そんなことを考えながら迎えた新年、初日の出は神々しく地上へと姿を現した。

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