最終話 これが俺の新しい日常
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帰ってきた俺たちを、上の連中はあまり喜んでくれなかったが、正式にチームとなることが決まった。俺は特殊強襲部隊配属として勤務するらしい。
「……身体はいいのか?」
待機室でコーヒーを飲んでいたところに、検査を終えたオパールが戻ってきた。先日の怪我の具合を確認してもらったのだ。
「問題ない」
「問題があった方がいいような顔をするな」
「いや、だってだな……守り石を取り込んでしまったからな、もうきみに返却はできないわけで……その、この国の人間にとっては守り石は命と同じくらい大事なものなんだろう? それを、緊急事態だったとはいえ、取り込んでしまったわけで……」
「気にするな。むしろ、俺の守り石が蛋白石でよかったじゃないか。別の石だと、うまく回復できないってのは、論文を読んでいるから知っていたし」
石の相性については俺の専門外なのだが、論文には目を通している。魔鉱石がない場合は、本体の石と同じ鉱物を用いるのが効果的なのだ。
「きみの半身を受け入れたようなものなのだが……」
オパールが深刻そうな表情で珍妙なことを告げるので、俺は思わず飲みかけのコーヒーを吹き出した。真っ白なオパールに吹きかけなかっただけ、よかったと思おう。
「誤解されるような言い方をしないでくれ」
「わざとだ」
オパールはニカッと笑って、俺の前に回り込む。
「これからも俺たちの仲間として、この部署で働いてくれ。よろしく頼む」
「……ああ、承知した」
出撃命令のアラートが鳴り響く。のんびりとしている時間はないらしい。
模擬戦をしていたルビとオブシディアンが部屋に駆け込んできた。
「出撃命令か?」
「ああ、そうだな」
ディスプレイが展開され、任務内容が告知される。
これが俺の新しい日常。慣れるまで時間は必要なさそうだ。
《終わり》
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