第10話
離婚届けに和樹のサインが貰えた。慰謝料も岡がしっかりと取ってくれた。
役所には岡弁護士が付き添い、安祐美が提出に行った。
窓口に離婚届を提出した。係の人は書類に漏れが無いか手際よく確認した。
「はい、受理いたしました。」
あっさりしたものだった。
これで、やっと離婚できた・・・
音羽 安祐美 32歳。
やっと・・・やっと岸本 和樹と離婚が成立した。
「ありがとうございます。やっと離婚できました。」
安祐美は岡に頭を下げた。その顔はスッキリしていた。
離婚成立パーティとは言えないが、離婚成立から1週間後が丁度安祐美の誕生日だったので二家族で誕生日会を開くことにした。
達也はここで決めようと張り切って準備をしていた。
「安祐美さん、僕と結婚を前提にお付き合いしてください。」
赤いバラと指輪をみんなの前で安祐美に渡した。
安祐美は笑顔で受け取った。
「達也君ありがとう。お受けします。この1年あなたがいてくれてどんなに救われたか。翔と共にいろいろありがとう。これからもよろしくお願いします。」
家族みんなが祝福した。
離婚後女性は100日間結婚できないので、結婚は6ヶ月後にした。でも直ぐにでも同居を始めるためマンションを探すことを二人は決めていた。
達也が翔の耳元で言った。
「翔・・・ありがとな。お前のおかげだ。」
「そうだよ。酔ったふりしたり、寝たふりしたりいろいろ苦労したぞ。」
「お前は芝居下手。」
「あっ、わかってた?」
「勿論知ってましたよ。でもホントありがとう。感謝してる。」
「一生感謝しろよ。」
「ああ、するさ。でもさ、お前わかってる? 俺はもうすぐお前の義兄だぞ。」
「しまった・・・そうだった・・・」
笑い声が絶えなかった。
End
幸せって・・・何?? 香音愛(kanoa) @mi3i3i39393939
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