第17話

★ツカサ

 僕たち研究は大きな成果を出した。魔力は個人によって得意属性の魔力があるということ、得意属性の魔法は消費魔力を減らし発動することが出来るということだ。おいおいは、この得意属性を測る装置を作りたいと僕は考えている。だが、調べてみるとこれと似たものがすでに存在しているという。それの名を魔法適正診断装置という。これは魔法を使うものがどの魔法が向いているかを診断するというものだ。長らくこお装置の原理は不明となっており古代の技術で作られたということしかわかっていなかった。おそらくその原理を僕たちは判明した。だが、これを公表するのかというと違う。あくまで僕たちは強くなるために研究をしているのだ。僕とフレイはこの装置を実際に使ってみることにした。この装置は予約を取ればだれでも使用できるものだ。古代の技術で作られてると言っても頑丈さはピカイチでどうやっても壊れないようにできているという。それを聞くと壊すことが出来る技があれば副会長の防御力を突破できるように感じたが今出来ることに集中することにした。


「ツカサ、この装置ここに手を置くといいんだよなぁ」

装置は上に魔石を置いてあるものだ。この魔石はなんでもいいが高位の魔石ほど詳しく診断することが出来る。この場所にある魔石は見栄えをよくするために球状に出来ている。その球状の魔石に手を触れて装置のボタンを押すと装置は起動するようになっている。

「そうだよ、それで手前のボタンを押すと出来るよ」

「おっ、これか」

そういってボタンをポチッと押した。

そうすると魔石は赤く光輝き始めた。本来火属性に適正がある場合は燃えるように赤く輝き、周囲に熱気をもたらす。だがこの光はなぜか暖かく感じ周囲に春が訪れるような温かさを感じる。これこそがフレイが持つ固有の属性、聖炎だ。この聖炎は回復をもたらす力を宿すだけでなく闇を払う力も存在している。さらに、回復の力を限界まで高めることで体を壊す力に変化させることが出来るという応用が良くきく属性となっている。


「まぁ、俺の属性は知ってたからこうなるのはわかってたけどよ。実際に見るとやっぱりなんていうか、違うよな」

「そうだね、情報として知っているのと体験してみるのじゃあ違うよね」

「次はお前の番だろ。俺はお前がどんな魔法が使えるのか楽しみにしてるんだ。なんていったらいいかわかんねぇけど頑張れよ」

「うん」

僕はそういうとフレイがやったように魔石に手を触れ装置のボタンを押した。

その時に僕は体験したこともないような頭痛が訪れた。

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

「お、おい。どうした。大丈夫か」

「あ、たまが、わ、れ、る」

僕はそれだけを言うと気絶してしまった。


この時ツカサが突然叫び装置を誰も見ていなかった気が付かなかったが魔石は白く輝いていた。これが何を表すのかはこの場で理解しているものは誰もなかった。

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