#39 太鼓
「お主も順調にLevel upしておるようだな!我としても鼻が高いぞ!」
そりゃ邪神と修行したら弱くなる方が難しいってもんだ。逆にレベルアップしなかったら問題だぞ。
あんな地獄のような修行、2度とごめんだけど……。
何があったのか端的に説明すると、地獄そのものだった。
邪界の中では戦闘力は半減され、自分の力の十分の一も出せないまま、邪神との戦い。
魔力を効率的に出すには、難しいの一言に尽きるが、やっぱり大変だったと言わざるを得ない……自分の無力すら嘆かせてもらえないんだから、当然そんな気分にもなるだろうよ。
まぁ、その甲斐あって強くなれたのは灼然としないが、まぁ癪に障るわけじゃなし、良かったっちゃ良かったんだが、それでもまさに悪魔そのもの。
邪神の中の邪神と言わしめるほどの実力だった。そりゃ本気で戦えば世界すらも滅亡の危機の邪神級、旧支配者は流石と言わざるを得ない。
「まぁあれだけの戦闘を継続的に行えば、強くなるのは当然だと思うけどな…………個人的に二度とやりたくないんだが」
「まぁそう言うのも無理はない!常人では耐えられないほどの強さを当てたからな!しかしそれもまた修行の内というものよ!」
やっぱりテンション高け〜。こいつなんで旧支配者なんだろうって思うぐらいにテンション高いな、おい。
最初は正気ではなく、もう狂気に満ち満ちていたんじゃないかと疑うぐらいには。
おっと、ゲートが開かれたな。
ある程度の実力になるまではゲートは開かない仕組みだったっけ。
「さぁ、次なる目的地は太鼓の響く、この世界の中心とも呼べるもの……そこで貴様は奴を倒すことができるのか、甚だ心配は残るが……まぁ今のマリであるのならば、討伐することも不可能じゃなかろうて。胸を張って邪神が保証してやろうぞ!」
「嗚呼、助かったよ。ニャルラトラホテップ。お前のおかげで私は何段階も強くなることができた。その実力を振るってやるさ」
ゲートの中に入ろうとすると、邪神は微笑んで(顔ないけど)私を送り出してくれた。
ありがとう……本当にいつかこのおとしまえはつけさせてもらうけどな……!
ゲートから出てくると、太鼓の鳴り響く音がする。
ドラムロールと言うのだろうか。
私を待ってたみたいに
ここが次の目的地である、世界の中心……
街はすっかり退廃しているが、太鼓の音だけは鳴り止まない。
…………あそこにいるのは、デススペル…………じゃないな。誰だ?あんなの最初のほうにいなかっだろうに、どっから用意してきやがった?
あれは女神園の最終兵器と言えるものなのか。途轍もない魔力を感じ、邪神と同格であると云わしめる程のものだ。
「ここにデススペルはいない……やつは私より弱いからな。待っていたぞ、邪神マリ。我が名はデスワールド!女神ワン・オブ・クイーン様の一の配下にして、最強の神である!」
こいつがデススペルより強い……?そんなことはない。あの時に感じた波動はデススペルの方が強力だったぞ。
少し奴の言っていることに困惑しながらも、そんなことを考えている暇はないと思考を取り捨てて、目の前の神に挑む。
神との戦闘は慣れている。
あの邪神と力を出せないまま戦ったからか、実力すらも見極められるようになった。
ステータス
STR(筋力):9000 〔神格〕SSS+++
CON(体力):5000 〔神格〕SSS++
SIZ(体格):ロリ 〔ロリ〕--s
DEX(俊敏):480 〔化け物〕SSS
APP(ロリ):ロリ 〔ロリ〕S
INT(知性):200 〔神格〕S+
POW(パワー):100垓 〔神格〕SSS++
EDU(教養):75 〔大学卒(笑)〕A+
MP(魔力):1,000恒河沙 〔神格〕極
・スキル
○天眼
実力を見通すことができるスキルで、完全なる下の状態で神と戦わなければ獲得できることのないスキル。邪神との戦いで得た最高のスキルで、見通せないものはない。
○邪眼
邪神の力を目に譲渡することで、初めて身につけることができるスキル。自身の目とは別に、自由意志のもと発動することができる強力なスキル。
・称号
◯金髪ブロンド碧眼ロリ
外見が金髪ブロンド碧眼ロリボディに与えられる、ロリなる称号。これを所持しているからと言って、これと言ってなんらステータスに変化を及ぼすものではない。
◯
原初を自覚し、自らの力を受け入れたもののみが手にすることができる称号。神なるトゥルー・オリジンの神界に招かれないと手にすることができないものでもある。魔力に絶大なる+補正を獲得する。
◯救世者
世界を救おうというものに送られるギフト。
◯邪神に魅入られし者(邪神の欠片:5)
ナイルニャルラトラホテップに魅入られたもののみが獲得することができる称号。沢山集めればいいことがあるかも知れないし、良いことが起きないかも知れない諸刃の剣。
◯
邪神を完全に保有するものに与えられる称号。自分から力を示すのではなく、受け入れるものにのみ与えられるギフト。魔力の保有に+補正が掛かり、邪神を顕現したりさせなかったりすることができる。
◯神格
神と同類であり、神そのものに至ったものに与えられる称号。神格を持つということは、世界との交渉権を獲得することに近しい。神への挑戦権も得て、統べるものの頂点に立つことに至り
この大学卒の後ろに(笑)をつけるのをやめさせたいんだけど、どうにかならんのかあの神は……!
しかし、天眼で実力を見通す力ができたのはデカいが、デススペルより上の実力だと自負していたな。それがどの程度のものなのか見極めさせてもらうぞ……デススペル!
太鼓は鳴り止まない……この戦いの演出であるかのように、一向に鳴り響く気配すらない。
賞賛か或いは賛美なのかはわからないが、敵のことを讃えているのは間違いのないことだろう。
アウェイだろうがなんだろうがやってやる。
私は私。マリなのだから……!
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