むかしは「コックさん」と言ってましたが、いまはまったくといっていいほど聴きませんね。本文中にあるように「シェフ」ということが多そう。ただ、「シェフ」と「コックさん」は語感も調理するものも違うようなイメージがあります。
作者からの返信
藤光さん、コメントありがとうございます。
そうですよね。最近はめっきり聞かなくなったなと思います。小さい子向けの本の中だと「コックさん」が登場することもありますが、大人の話では聞かないですよね。
>ただ、「シェフ」と「コックさん」は語感も調理するものも違うようなイメージがあります。
そうですよね……。
折角なので少し調べてみます。まとまり次第本文で回答いたしますね。
編集済
「外来日本語」という言葉が不適切なのではないかと思います。
例えば、「芸能人」という意味で「タレント」と使った場合、元の言葉が talent なので外来語、でも意味は日本独自の用法なので、正しくは「外来日化語」とでも呼ぶべきなんじゃないでしょうか。
それから『和製英語 伝わらない単語、誤解される言葉』による「コック」と「cock」の問題ですが、私はこの本が「cock」という言葉を取り上げる時点で間違っていると思います。(本を読んだことはありません)
オランダ語の「kok」は英語では「cook」です。これは日本語でも、クックとかクッキングとか使っているので、調理することや人を指すのに間違いはありませんよね。コックは昔の発音でクックがなまってしまったものだと思います。
なので、英語話者として注意を挙げるなら「『コック』と発音せずに『クック』と発音しましょう」と言うべきだったのではないかなと思いました。
あと、同書では「『シェフ(chef)』と言うべきです」という趣旨のことが書いてあったと Column 3 にありましたが、これも英語ならいいんですが、フランスに行くと通じません。外来日化語と同様に、chef は外来英化語だからです。
「シェフ」と「コック」の質問箱で彩霞さんが書いてらしたように、フランスの料理業界は階層と分類が厳しく、コック長だけが chef de cuisine と呼ばれ、de cuisine まで付けないと意味が通じません。chef 単独では、組織の長(カナカナでのチーフと同じ)となります。
なので、英国人に向かって Are you a chef? と言えば Are you a cook? と同じで「コックをしてるの?」となり、意味が通じますが、フランスの人に Are you a chef? と聞いても、「何の長?偉くもなんでもないんだけど」と返されてしまいます。だから、お料理上手のフランスの人に「シェフみたいだね!」と英語で言いたいときは、You are like a chef de cuisine! と言わなくては通じません。
著者のウォルシュ氏はプレストンの出身だそうですが、あそこは「We was」という言う人がいっぱいいるところですからね……(さりげにディスる)。
* あれ、Column 5 に投稿しようとおもったはずなのに、3 に投稿してしまいました。移動させると混乱してしまうので、こちらの投稿のままにしておきます。
作者からの返信
イカワ ミヒロさん、コメントありがとうございます。
外国語から日本へ入ってきた言葉に対し関心を持ってくださっているようで、興味深く内容を拝読いたしました。
「外来日本語」(外来語)の件、ご意見を拝読しなるほどと思いました。
おっしゃるように「外来語」は、外国から入ってきた言葉を用いて日本語独自の意味として使われることも多いです。
また外国人の方が、「外来語」を「和製英語」と呼んでいるのを文章でみたこともあるので、英語を普段から使っている方からすると、日本で使っている外来語は「外国から入ってきた意味をそのまま使っている」というよりも、「音は近くても日本で別の意味を付けて使っている」ものなのかもしれません。それらを踏まえると、「『外来日化語』と呼ぶべき」とお考えになる気持ちも分かります。
ただ、日本語は外国から入ってきた言葉が沢山あり、元の言語と同じ意味として使っているものも多いですし、「外来日化語」というと「国語化した日本語」(=「たばこ」「かるた)など)に捉えられる可能性もあって、「外来語」以外の呼び方ができない(難しい)のかもしれないなと思いました。
また『和製英語 伝わらない単語、誤解される言葉』による「コック」と「cock」の問題について触れてくださいましたが、おっしゃる通り……と思いました。
思うに、ウォルシュ氏が、日本語で使われている「コック」=「料理人」の言葉が「kok」から来ていることを知っていたら、イカワさんがご指摘したとおりの流れでお話が進んだのかなと思います。彼の著書のなかに「日本人が言う料理人という意味の『コック』は、オランダ語の『kok』から来ている」という説明はありませんでしたので、知らなかったのかなと……。
そのため、音だけ聞いて「cock」と思ったこともあり、自分の体験を元に本に記したのだと思います。
>なので、英国人に向かって Are you a chef? と言えば Are you a cook? と同じで「コックをしてるの?」となり、意味が通じますが、フランスの人に Are you a chef? と聞いても、「何の長?偉くもなんでもないんだけど」と返されてしまいます。だから、お料理上手のフランスの人に「シェフみたいだね!」と英語で言いたいときは、You are like a chef de cuisine! と言わなくては通じません。
フランス人に対して「シェフ」を使う場合の説明まで書いてくださってありがとうございます。
ウォルシュ氏のことを擁護するわけではないのですが、これは彼の著書から引用した、私の方法もいけなかったのかなと……。
『和製英語 伝わらない単語、誤解される言葉』を拝読する限り、ウォルシュ氏は「英語を母語とする人と英語で話す日本人の会話を想定」して著書を書いているようでした。そのため、フランス人の方のことを考慮にいれていなかったのかと思います。
ですがおっしゃるように、フランス人の方に対して「料理人」=「シェフ」では伝わらないので、言い方を工夫しないといけないですね。