特訓2

「ステータスオープン」


本名 ジーク 

種族 人間 男性

年齢 15歳

職業 村人Lv4 死霊系使いネクロマンサーLv3

魔法使いLv1


体力 20

MP 42

力 17

身の守り 14

素早さ 18

賢さ 36


ギフト

死霊系最強化(一日に回数制限)

死者の怨恨(一日に回数制限)

死霊系スキル共有

闇属性一体化


 俺のステータスはこんなところだ。

まず職業の点から注目すると以前に比べて全体的にレベルが上昇している。村人に至ってはLvが2も上昇していた。


 そして新職業が追加されている。

それは魔法使いだ。現時点では闇属性しか使わないが、この職業がある事で、以前より強力に魔法を使用することができるだろう。


 これで俺も本格的な魔法使いの仲間入りだ。怪しげな魔法をどんどん使いたい。


 続いてステータス。

やはり基本的な能力の向上が見込まれている。魔法使いが追加された影響なのか、MPと賢さの伸びが著しい。身の守りだけは相変わらず低いままだが、ゾンビに護衛させる立ち回りで動けば弱点もカバーできるだろう。


 この世界の職業をいくつ習得できるのか分からないが、もし数に制限があるとするならば、今後はもっと慎重に習得していきたいところだ。禁呪師になってないにも関わらず、職業数が上限に達していたら恥ずかしいったらありゃしない。


 最後にギフトについてだが1つ謎に追加されていた。闇属性一体化というギフトだ。

一体いつ覚えたのだろうか。というか努力すればギフトは身につけられるものなのだろうか。生まれた時に一方的に全てが決められ、増やすことも減らすこともできない能力がギフト、いわば才能ではないのだろうか。


 俺は頭をかしげる。


 う~~ん、分からんものは分からん。

やっぱりこのペンダントが影響しているのか?


 そう思って輝きを放つ胸元のペンダントを握りしめた。


 これを握るとなんだかとても安心する。

そしてこのペンダントこそ、俺の体に多大な影響を与えている気がしてならない。


 ギフトのことしかり、ステータスのことしかり。これが彼女の加護とでもいうのだろうか。果たして彼女は何者だったのだろう。

それこそペンダント以上に気になる疑問だった。


 未来で巡り合う大切な人?


……いや、そうには思えない。

人の感覚というのはどんな理論よりも信頼できる場合がある。嫌な予感や直感などが正にそうだ。彼女を見た時に懐かしい感じがした。あの感覚は俺が彼女と以前どこかで出会ったとしか言いようがない。当然証拠なんか無いが、それを否定できる根拠も無い。


 じゃあなんなのだ。

自問自答をしてみる。


 前世で彼女と出会っていたのか?

あり得る。俺よりも先に亡くなって、この世界で俺のことを見守っている可能性は否定できない。俺にも心当たりのある女性はいる。

ただそれならそれで疑問が残るのも事実。


 俺の前世を知っているならジーク・フォルザードというこの世界の名前で呼ぶはずなどない。


 二つの考察から言えること、それは現時点では分からないということだ。とにかく彼女はミステリアスな女性。そして誰よりも美し過ぎる女性でもある。


 まぁいい。


 頭を振る。


 答えが出ない問いは置いておいて、今は特訓に集中しようか。


 ギフトの話に戻ろう。そういえばドレイスという者と戦った時に死霊系スキル共有化というスキルを使用していた。


 使ってみたがこの能力は端的に言うとチートだ。味方のアンデッドの職業、種族スキル、スキルを一体につき1つコピーしたりされたりできるのだ。


 とあるアンデッドから身体能力共有化をコピーして、自分に付けた。そしてそのコピーしたスキルを他のアンデッドと共有する。

端的に言えば今まで召喚してきた数十体のアンデッド分ステータスが増加したのだ。


 だからあの神の攻撃など痛くも痒くもなかった。


 他の二つのギフトも強いが、はっきり言ってこのギフトだけはチートを通り越して、異次元の領域に到達している。あまりにも強すぎるので今後戦う際には出来るだけ封印しておいたほうが良いかもしれない。


 それは成長、経験という意味でも、この世界の人間の実力を正確に把握するためにも。

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