第14話 「ミッチー!」
「採ってきたよー!」「取ってきた!」
大研究広間にイアリちゃんとオネット教授が同時に戻ってきた。さすが恋人だ、息ぴったり。
私の感覚だと、あれから三分。
「二人共ごめん。あと一分で調合して」
「まっかせなさーい!」「任せて」
二人は私の数式通り、ミチノキソウは縦の繊維に沿って切り、バイケイオコジョの糞は中心部の硬い分だけ使用し、それを煎じてくれた。一分で。
そして、
すると、痙攣は段々小さくなり、そして、止まった。
「息はしている、間に合ったな」
先生が助手さんの口に手を当てて言った。
間に合った。
よか、った……。
「ミッチー!」
そこで、私の意識は途切れた。
***
あとがき。
ミッチェル倒れたので、しばらくジェン教授、爽やか教授視点になります。
そして、ミッチェルの謎などがわかり、一気にシリアスに切なくなる、予定です。
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