今日も明日もこれからも好きを伝え続ける
私と
そしてお店に足を運んでは私は同じことを聞いている。
「
「ん?何だよ?」
「あの、どうして苗字教えてくれないんですか?」
「なんで知りたがるんだよ」
「え?別れた時に名前呼びはなんか複雑じゃないですか」
「俺はそういう考え持ってるお前に複雑な気持ち持ってるよ!」
私は隼人さんは好きなのは常識である。
しかしこの恋が成就したのが信じられなくて数日経っても疑っている。
「…恋人に疑われるのって結構ショックなんだな」
「隼人さんエイプリルフールにはまだ早いです。あと一ヶ月近く先の話ですよ」
「だー!なんで散々好きだって言ってるのに冷静に疑ってるんだよ!」
カウンターで頭を抱えている隼人さんを横目に私は私の大親友と言っても過言ではない
「隼人さんと本当に恋人になったらしい。新手の強い幻覚でないことを心の底から願っている」と送った。
少し経ってから来た彼女の返信は「本当にそうならおめでとう、そうじゃないなら一緒に病院行こう」だった。
流石私の心の友よく分かっている。
「じゃあ万が一にも別れ話したらお前どうするの」
「片方が好きでももう片方が嫌になったら関係って破綻しますから仕方ないのではないでしょうか」
「あーうん、聞いた俺がバカ」
何を言っているんだ隼人さんは?
私の中で恋人って好きが一致して初めてそういう関係になれるものだと思ってるんだけど?
「隼人さんはもし私が別れましょうって言ったらどうするんですか?」
「…とりあえずダメなところ治す」
「別れないんですね」
「そりゃあ…好きなんだから繋ぎ止めたいって思うだろ…恥ずかしいこと言わせんな」
…本当にごめんなんだけどさ私乙女ゲームやってる感じかな?
それも結ばれたあとの後日談出来な感じのやつ?
「本当に私の知っている隼人さん?」
「毎回疑うなよ、お前のよく知ってる隼人さんですよーだ」
拗ねたのかそっぽを向いて彼は仕事をしている。
私はそれを見て笑った。
本当に両想いになれると思わなくて終わらせるつもりだった恋がここまで来たのだ。
世の中って何があるか分からないものだなぁとしみじみ思う。
「恋人…か」
「何だよ俺とそういう関係になったことに問題でも?」
「そういう訳ではないんですよ?あ、でも問題ですね本当にそうなるって思ってなかったから」
「ちなみに俺がお前を振ってたらどうなってたんだ?」
聞かれたけど言おうか言わまいかと悩んだ末に素直に言うことにした。
「どうせ県外の大学行くしそのままお店に通うのやめてしまえば勝ちだなって」
「本当に素直に伝えてよかったよ!」
「あはは」
「笑い事じゃない!」
隼人さんは笑い事ではないと言っていたが、にとっては、笑える話である。
「私にとってこれは面白いお話なんですよ、夢を見ている…そう思ったって仕方がないくらいの、ね?」
私は取り繕っていない笑顔で言った。
どうしてか彼が顔を若干赤くしたのかは謎だ。
「ちなみに私が県外の大学に行っている間に浮気していようが…ちょっと傷つくかもしれなけど大丈夫です!私どんな貴方でも愛せる自信あります!」
「するか馬鹿!」
きっとこれからも私はこの人を好きでいる。
本の世界では、結ばれてハッピーエンドを迎えたらおしまいかもしれないけど、私と彼の物語はきっと続く。
いつか私の右の薬指に幸せの象徴のリングが着く事を願って。
好きを言い続けてn回目 赤猫 @akaneko3779
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