第37話 五匹の子ザル(Five Little Monkeys)

 前回に続いて、今回も童謡です。

 これはアメリカの子供たちが何度も聞いて、歌って覚えます。ものすごくリズミカルです。なので、これを覚えて歌えるようになったら、少しだけ英語力も上がると思います。


 というのも、英語はリズムがとても大事です。意味の通じることを言っていても、リズムが違うと理解してもらえませんから。


Five little monkeys jumping on the bed,(五匹の子ザルがベッドで飛び跳ねた)

One fell off and bumped his head,(一匹が落ちて、頭を打った)

Mama called the doctor and the doctor said,(ママがお医者に電話をしたら、お医者さんはこう言った)

"No more monkeys jumping on the bed!"(サルは全員、ベッドで跳ねるな!)


 以下は、最初のFiveから、Four、Three、Two、Oneとなっていき、最後はとうとう、全員ベッドに入れられる、という話になっています。


Four little monkeys jumping on the bed,

One fell off and bumped his head,

Mama called the doctor and the doctor said,

"No more monkeys jumping on the bed!"


Three little monkeys jumping on the bed,

One fell off and bumped her head,

Mama called the doctor and the doctor said,

"No more monkeys jumping on the bed!"


Two little monkeys jumping on the bed,

One fell off and bumped his head,

Mama called the doctor and the doctor said,

"No more monkeys jumping on the bed!"


One little monkey jumping on the bed,

He fell off and bumped his head,

Mama called the doctor and the doctor said,

"Put those monkeys to bed!"

(出典:Wikipedia)



 これはもう、十年以上前のことになります。

 あれは娘が五歳の時でした。すでにこの歌はマスターしていました。


 当時、ドイツの家に住み始めて一年目だったのですが、どういうわけかキッチンに大量のテントウムシが湧きました。(違うエッセイなのに、なぜかまたこのパターンです)


 大体毎日五匹ずつぐらいが温かいキッチンの窓に内側から貼りついてるんです。たしかにハエとかGとかじゃないし、アメリカでは「テントウムシは幸運を運んでくる」とは言いますが、やっぱり気持ち悪い。


「いつか逃げるかなあ」と思っていたのですが、彼らはそのまま絶命して、窓枠のところに落ちていきます。死んでも死んでも湧いてきます。さすがに毎日死骸を掃除するのはいやなので、窓を開けました。


 逃がそうとしたのです。


 すると娘がやって来て、


「逃がしたら幸運が逃げちゃう」


 と言いました。


「いや、でもね。すぐ死んじゃって下に落ちるじゃん? ママ、掃除するのイヤじゃん? だから逃がすの」


 窓を開けていたその時です。娘がおもむろに歌い始めました。


”Five little ladybugs sitting on the window.

Along came the human smash into pieces."


(五匹のテントウムシが窓に座ってた。そこへ人間やって来て、叩いて砕いてこーなごな……)


だから、殺してないってば!



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