第4話その後

キーンコーンーカーンコーンと朝の学校のチャイムが鳴る。

僕は昨日の事があったから、チャイムなる寸前に教室に入り、席に着く。


瑠衣「おはよう」


え…?僕に言ってる?そんなわけないよな。


僕に言ってないだろうと思い、スルーした。


瑠衣「…おはようって返さないの?逢君」


逢「……おはよう」


僕になんで挨拶出来たんだ。昨日あんな事があったのに…


瑠衣「なんで無視したの?」


逢「……だって、僕は昨日、君に、酷い事をしたから。だから……挨拶他の人にしてるんだと思って。」


瑠衣は、はぁーっと、溜息をついた。


瑠衣「あの程度で?」


え……あの程度?どうして「あの程度」なんて言えるんだ。


気がついたら、僕は、瑠衣に、聞いていた。

逢「え…?あの程度って…?かなり突き放したじゃないか、あの程度って言えるものじゃ無いだろ?」


瑠衣「私にとっては、その程度なの。だって、もっと酷いことされてるもの」と、すました顔で、言った。


逢「なんで…そんなすまし顔で言えるんだ。」と、驚きながら、聞いた。


瑠衣「あぁ…それは──」と、話そうとしたら、先生が来てしまい、会話は強制的に終了となった。



お昼休みいつものように、1人でご飯を食べていると、瑠衣が来た。


気まづいなぁなんて思っていると、瑠衣が「さっきの続き」と言い、話し始める。


瑠衣「もっと酷いことされてるって言ったけど、本当に内容は聞きたい?」と聞いてきた。


正直どうでもよかった。朝は動揺してただけだったから。だが、僕は、聞きたいと答えた。


瑠衣「そう。じゃあ、話すね。」と、僕の嘘を疑うことも無くなく話そうとする。


瑠衣「そうだなぁ…日常的に、無視だったり、居ないものとして扱われたり、自分たちのいい様に使われたり、それで要らなくなったら裏切る。そんなもんだよ。」と話してくれた。


逢「…馬鹿だな、関わらなければ良いのに。どうして関わる?」


瑠衣は少し驚いてから


瑠衣「…それは、1人になりたくなくて…」


どうして1人が駄目なんだろう。



それに僕はいつまでも気がつくことが出来ずにいた。

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