オレノストーリー

 さて、取材やインタビューを受けた時に最初に何て言えばいいか。強気どころか無謀以下のことばかり書き散らした男がこんな冴えない気弱そうな顔をしていてすみまいせんと謝るべきか。いや、Twitterもインスタグラムも何もやってないから顔を晒してないのでお面でも被ってミステリアスなキャラで受けるのもありだな。あと、名前も本名を名乗るか中学時代の愛称にするかも悩みどころ。しかし楽しい悩みは大歓迎である。

 憧れているVtuberがいるので是非ともコラボしたい。どのVtuberかは来るべきに明かす。基本的には世間話だったりお互いに質問をし合ったりを希望するが一緒にゲームに興じるのも充分楽しいだろう。俺の新作を序盤にその人に音読してもらうのも憧れる。一緒にノベルゲームを実況配信してみたい。芸能人やアイドルには興味は無いがVtuberは何人かチャンネル登録している。度胸が無いのでメンバーまでは行っていないが。

 ゲームのシナリオライターにも挑戦したいね。ノベルゲームが最近は人気が無いらしいので一役買えれば。独身なのである意味では恋愛にはロマンばかり抱いているのでギャルゲーのシナリオライターが第一希望かしら。というか、気持ち悪がられると思うけど高校生からギャルゲーをやっててそっちの意味での高校デビューをした身分なのでたぶん向いてると思う。現実で彼女できたらしないけど。事実が小説を上回ることが多くなってきた現代ですがフィクションだからこそハチャメチャな恋愛やラブコメな作品というのはまだまだノンフィクションと戦えそうですな。

 お金は大事だしある程度は欲しい。競馬もできるし。ただ、あまり持ちすぎるのは良くない。権力という言葉だけ見れば一般の人は悪いイメージを抱きやすいだろうが、その権力というものを良い方面に使えばそれは良い権力だ。俺が一定の権力を持つとしたら良い権力者を目指す。まあまあ贅沢ができる程度があれば後腐れを少なくするために北海道や日本のために還元する。

 夢を掴む人間は結局は一握り。その一握りの中に入った人間は確かに選ばれし者だろう。しかし、自分一人の力だけでそこまで辿り着いた者はどれだけいるのだろうか?

 もしも俺が有名な作家になるという夢を叶えたとしよう。仮に十代でそうなったら若さもあって俺は天才だとか21世紀の三島由紀夫だ太宰治だ等とのたまっていたことだろう。しかし書く作品にはどれも参考にした人物だったり景色だったり、思い出がある。北海道の自然や風景であったり風土であったり暮らす人々であったり、家族であったり。そこには「縁」というものがある。

 いい年齢になった今だからこそ思う。夢を叶えたのならば夢と自分を結んでくれた「縁」に報いなければいけないと。人、自然や動物、故郷。出会って繋げてくれたもの全てに。変な宗教っぽいことを書いてるかもしれないが、夢が叶った場合は本気でそうするつもりだ。

 だからこそ――言う。

 作家となったら作品を執筆する以外にも現実で小説顔負けの物語を巻き起こす。フィクションとノンフィクションを交差させたストーリーを展開させる。

 小説のように出来過ぎたストーリーとなったらそれはきっと文学界、俺の故郷である北海道、そして日本に活気をもたらすことになるだろう。なぜなら、こんなことを書いている俺が作家になったらその時点でこのストーリーは始まるのだから。

 是非ともこのストーリーを始めたい。現実世界で小説顔負けの物語を巻き起こしていきたい。縁には報いる。良縁だったとお互いに思えるようにするから。

 一緒にこの物語のキャラクターとなって壮大なストーリーを刻んでほしい。

 

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

死にそびれな人生を送っている俺が断言する。俺が作家になったら出版不況時代は終焉するはずである。 幸村 @HappyChuck

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ