自費出版という大博打を当てるには
さて、賞を取れない作家もどきが自身の作品を世の中に出すのであれば当然自費出版という言葉が出てくるのだが、自費出版からベストセラーとなる確率は競馬の万馬券を当てるよりも難しい。
近年は自費出版に力を入れる出版社も増えているが、結局自分の懐がある程度潤っていなければ本にさえもできないのが現状である。紙の本ではなく電子書籍としてなら費用はいくらか減るが、作家を夢見る人間としてはやっぱり本の形となり手に取って自分の作品を目にしたいもの。そして出版社側も商売なので電子書籍だけで自費出版させてくれと言ってもまあ叶わない。
博打は当たらないから博打。金は基本失って戻ってこないものだと思え。競馬に嵌って親に申し訳ないぐらい負けた経験のある俺が言うので間違いない。
自費出版に使った費用は取り返せないと最初に認識し、その上でやるだけやってみるのである。商業出版の本でさえ今の時代は売れない。自費出版ならば猶更だ。売れなくても恨み言は無し。競馬の馬券を買うのと同じで、自己責任でお金を使っている。そこを念頭に置こう。
覚悟を決めたのならばまずは出版社を選ぶ。具体的な名前を明かしたら色々大変になるから書かないが、ネットで検索すれば出てくるのでどの出版社の自費出版のやり方が自分に合うかを吟味してじっくりと選ぶ。
出版が決まったのならば自らの持ち合わせている人脈を使う。SNSなりツイッターなりインスタグラムだったり、普通に友人知人親戚に呼びかけたり。小説投稿サイトを利用してそれなりにファンが多ければ彼らも利用する。
それぐらいのことをやって一定の売り上げが出ればそれは奇跡であり自分自身の物語の壮大なスタートとなる。
もちろん、ハイリスクハイリターンな手段に出るよりは普通に大賞なり優秀賞なりを受賞するべきであろうが、自費出版から成り上がるというまさに事実は小説よりも奇なりを実現できたのであればそちらの方が世間の皆様は興味を引くことだろう。
時代は変われども何だかんだで日本人というのは苦労人だったり恵まれていない人間が活躍するドラマを好むものだ。もしも自費出版から著名な作家となれるチャンスを掴めそうならば心に訴えるメッセージを残すのもアリだろう。
とにかく姑息な手段や策を用いてやっと数パーセントの可能性が引き寄せられる。こんな博打に出るのならば競馬や競艇なんてやっている場合じゃあないですね。
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