変化と行動(中盤)
今回は中盤の話。
・今さらの教訓。
必要性、優先順位を決めることは本当に大切だ。
ごく当たり前の話なのだが、漫然と仕事やネットサーフィンができるのは、漫然とするだけの時間……暇があるからだ。
それら以上の優先度を持ったプライベートが存在しないからだ。
「聲の形」は二ヶ月の間であるが……新しい使命として、他を差し置いてでもやらねばならないことになった。
やらねばならない事が生まれたなら、その時間を捻出するために人は努力する。元の作業を他の人に頼むかもしれない、効率の良いやり方を考えるかもしれない、すっぱり止めるかもしれない。
そんなことにすら、この経験を通さなければ気付くことはなかった。
言うは易し、行うは難し。
これは言い換えるのなら、
自分一人では解決しない。どうするにしても、ちゃんと人と調整しなければならない。衝突するかもしれないし、傷つくかもしれない。別の案を検討しないとダメかもしれない。
ただ、決して不可能ではないことは分かった。
そして、自分勝手になってでも尚、日常よりも優先すべきものがあることの喜びを知った。
・心境について。
頭の中に「聲の形」が入り込むようになった。全ての物事を「聲の形」に紐付けるようになった。時間が余れば考察に充てた。夢でそれっぽいものを見たこともある。
要素と向き合ってきた日々、熱意を注ぐこと、向き合うこと、1コマ1コマの意図をつかみ、キャラクターから前向きな行動をつかみ取ろうとする。
想像通りになっていたら、もちろん嬉しかったし、そうでなくとも「そうきたか」と思えて楽しかった。こちらが持っているすべての想定と憶測をすり抜けて、よりしっくりくる描写を見せられた時は、最高に痺れた。
間違いなく入れ込んでいた。信者になったのだろうと思った。
中腹の 4巻を読み終えた時……無性に淋しくなった。
どうやってももう 1ヶ月も経てば、7巻まで読み終わっていることになる。
物語のすべてを読み終えてしまう。どれだけ時間をかけて何度読み返そうとも、キャラの心象にどれだけ分析を加えようとも、期限そのものが伸びるわけではない。
直接向き合いたくなかったのか……ひたすらに打ち続けた覚えがある。分析のためにタイプし続けた文字数だけで、5万文字を超えた。いくら打っても尽きることはなかった。
・行動について。
読んだだけで、考えただけで、終わってはいけないと思った。
先述の「5〇王」の件もあって自信が出てきたので、以下の2点を計画した。
1.途中放置していた「妄作論」を書き終えること。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054896850492
「10万文字」という明確な完了目標があって、既に8万文字ほど書き終わっていた。残りの文量を 1ヶ月でどう進めるかという話もあったが、理屈より先に体が動いていた。
2.オススメレビューを週に3回投稿すること。
自分の世界はあまりに狭い。色々な分野を見なくてはならない。
書くだけでなく読むことも今後は必要になる。
結果として、斬新さにおいても文才においても、自分が「井の中の蛙」であることを知ったわけだが、それはもう以前の卑屈なものではなくなった。
・余談。
過去に一度だけ、好きなキャラクターに決して少なくない額を課金する知り合いに「どんな気持ちなの?」と訊いてみたことがある(無粋な質問だった)。返ってきた言葉は「やってみたらわかる」だった。
その時は心底不思議だった。どうしてそんなに熱くなるんだろう。冷静に、堅実に生きてみればいいのに。思えばそれは楽しげなキリギリスを羨んで毒づくアリの気持ちだったのかも。
今となったら、やってみなきゃ分からないことってあるんだな……と痛感。
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