第3話
翌日は快晴だった。朝食はご飯、納豆、焼き鮭、味噌汁、めかぶ、冷や奴。
9時に『マル』を出て真鶴を散策することにした。
岩海水浴場にやってきた。古くから「源頼朝船出の浜」とも呼ばれている。
相模湾に面する真鶴町の海水浴場である。岩漁港がすぐ近くにあり、釣りやヨットを楽しめ、相模湾のアジは新かながわ名産100選に選ばれている。真鶴半島唯一の砂浜の海岸で、県内でも水質が高く、波が静かであるため夏は親子連れで賑わう。海上に架かる岩大橋は岩海岸のシンボル的な存在となっており、かながわの橋100選に選ばれている。さらに左手には弁天島と呼ばれる松と鳥居の島があるのが特徴である。海水浴場のすぐそばには有料駐車場(ハイシーズンのみ有料)がある。
治承4年(1180年)8月28日、石橋山の戦いに敗れた源頼朝が房州に船出した浜と伝えられている。
窪塚と冴子は手を繋いで歩いていた。
「塾燃やしてやる」
「隆ったら怖いよ」
「売上が伸びないのは上のせいだろう」
2人は公明塾のセールスマンだ。
門前払いを喰らうことなんて度々、この前なんてドーベルマンにめちゃくちゃ吠えられた。
斎藤と涼はドライブをしていた。最近、マーキュリーを買った。危険車両を感知するシステムが備わっている。2人は横浜にあるスピカ自動車で製造の仕事をしている。
真鶴トンネルを潜った。神奈川県足柄下郡湯河原町から真鶴町にかけての真鶴半島直下を通る道路トンネルである。全長4.5kmの真鶴道路のうち約1.5kmを占める。坑口付近で河川の下をくぐる構造のため、トンネル延長のうち2/3が海抜ゼロメートル以下を走る。
湯河原へと向かっていた。
雷獣が現れた!
雷獣とは、落雷とともに現れるといわれる日本の妖怪。東日本を中心とする日本各地に伝説が残されており、江戸時代の随筆や近代の民俗資料にも名が多く見られる。一説には『平家物語』において源頼政に退治された妖怪・鵺は実際のところ雷獣であるともいわれる。
「ココカラサキニイッテハナラナイ」
「何かヤバいことが起きそうね?」
涼は恐怖のあまりに震えた。
斎藤は引き返す決意をした。
小門屋は真鶴産業活性化センターという町営の施設にやってきた。真鶴町の運営で通称まなづる里海BASEと呼ばれており、まちの駅・道の駅とは異なる。
真鶴町の真鶴漁港の目の前に位置し、真鶴町観光協会、店舗が入り、地場産業の振興及び地域の活性化を推進する拠点となっている。
2014年(平成26年)12月に真鶴産業活性化センターとして設置された。
小門屋は老人ホームを経営していた。
たまに息抜きしないとな。妻を3年前に病で亡くした。最近介護用ロボを導入した。部下たちは楽になったと喜んでいた。
スマホが鳴った。『非通知』
「もしもし?」
『ヒトデナシジゴクニオチロ』
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