雷を利用した技の欠点について

魔法や技の属性という考え方はrpgゲーム特有の考え方だと思う。

それはそれとして、実際に雷を操って戦うキャラクターがいるとして、その点について、少々殺傷能力が高すぎて、登場させるには作中の強さのバランス調整が難しくなってしまう。

雷に関連した能力は、他の能力に比べて強すぎるのである。

一撃でも電撃を浴びてしまえば、普通の人間であれば死んでしまうことは間違いない。

もし耐えられるとしても、雷以外の攻撃についても耐えられるような頑丈な体ということになってしまう。

属性という考え方は、属性の範疇に雷を留めておくことで、作中内での雷の殺害能力を抑え込んでいるかもしれない。

ただ、一度属性という考えを取り込んだ作品を書いてみようとしたが、相性のじゃんけんにしかならないと気が付いた時、書いていて面白くないと感じてしまった。

属性以外で雷の強力さを抑え込むことはできないだろうか。

本稿ではそれについて考えを巡らせることにした。


まず第一に、現実の雷について考えた時、それは単純に見れば電子の移動である。

静電気程度であれば多少痛みが走るだけで人を殺せるほどの物にはならない。

雷の殺傷能力とは、自然災害としての雷の強大さゆえに想起されるものでもあるのだろう。

ただの人間が自然現象にも匹敵する雷をノーコストで扱えてしまうような描写をしてしまうから強すぎるように感じてしまうのだ。

しかし、静電気程度であれば逆に弱すぎると感じる。

このバランスをどうとるのか。

雷の強さを失わずに、一人の人間のスケールで扱うことでき、なおかつ協力過ぎないような雷の能力的な特性。

それには蓄電という考え方を取り入れるのが良いのではないだろうか?

雷の能力は相手に攻撃を当てるまでに溜めの時間が長めに必要であるという設定だ。

当たりさえすれば強力であり、なおかつ、発射してから着弾するまでが速い。

しかし、十分な威力を発揮するのには他の能力に比べて時間がかかりすぎる。

このような欠点と利点を与えれば人間のスケールに収まった雷として創作に利用できる筈だ。

また、これによって一撃で相手を殺傷してしまうという点についてもある程度の解消が出来る。

つまり、相手にダメージを与えるための雷の溜め時間と、一撃で致命傷を与えることが出来るほどの雷の溜め時間では、大きな開きがあるということにすることで、殺傷性をある程度控えめにすることが出来る。

また、比べられがちな火の系統の能力とも差別化が出来るだろう。

火も火で何かしら欠点を与えなくてはならない気がするが...。

ただ、器用なキャラクターであれば、雷の能力を器用に使うことでレールガンのようなことができるかもしれない。

ただ、これに関しても、制御を誤らないために相当集中力が必要ということにして、1日に3回が限度ということにすればある程度の調整として機能することだろう。

また、溜めずに打つことで怯ませるといった使い方もできるだろう。

一撃必殺に近しいが、その一撃を外すと危機に陥るという点でも玄人好みな能力かもしれない。

脳のリミッターを雷で下げることによって身体能力を上げることもできるだろう。

そうすれば、溜め時間が長いという大きな欠点も多少はカバーできる。


それから、遠くを狙うほど威力が減衰するということも追加で設定しておきたい。

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