「孫かぁぁ……」

蒸発してました……。

すいませんでした……。


あと、別件で謝る必要があります。

小説の書き方忘れちゃった……。


~~~~~~~~~~~~~~




「穂乃果が妊娠した」


「「「そう。……え、妊娠っ!?」」」


夕飯を食べ終わり、ダイニングテーブルに座りながらまったりと過ごしていた。

弟はスマホを弄り、女性陣は必要なもので何が足りないか話し合っている最中にテレビで子役の赤ちゃん時代の写真などが公開され、話題が一気に俺と穂乃果の幼少期の話に切り替わった。


ある意味、妊娠したことを伝えるタイミングを伺っていたので俺的にはベストなタイミングである。


「妊娠しちゃいました!」


「え、いついつ?!」


「もっと早く言いなさいよ!」


「孫かぁぁ……」


反応した大人3名。

うち2名は穂乃果に詰め寄り、1人は意識が遠いどこかに飛んで行ってしまっている。


いつの間にか男3人は蚊帳の外で早速と言わんばかりに祖母となる2名と母親になる穂乃果はベビー服などをスマホで見漁っている。


「朝陽君。おめでとう」


「お義父さん、ありがとうございます」


「兄ちゃんおめでと。名前決めたの?」


「さすがにそこまでは考えてねぇよ」


「子供の名前は一生ものだ。いっぱい悩みなさい」


いつの間にか意識を取り戻したお義父さん。

女と男に分かれて話が弾む。


「でも妊娠したからといって男女の営みをしないのは避けた方がいいわよ?」


「そうね、レスって他所他所しくなるし、朝陽の性処理をしなかったら変な女が寄ってくるかもしれないしね?」


「うっ……。朝陽君、モテますもんね……」


「兄弟揃って格好いいなんて。穂乃果も美人に産んであげられたから朝陽君と穂乃果の間に産まれる子供は絶対イケメンか美女ね!」


「穂乃果ちゃんは男の子と女の子どっちがいいの?」


「一応、朝陽君の希望が女の子なので、女の子が出来やすくなるお薬?みたいなの使ってたんです!」


「今ってそんなものあるの?!」


「それ知ってるわ。絶対じゃないけど結構高い確率で産まれてくるっぽいわね」


女性陣の会話の流れが速すぎる。

まったりと話している男性陣とは違い、話が行ったり来たりで理解が追い付かない。


当然女性陣の話は俺らに丸聞こえなのでちょい決まずい思いをしていた。


「女の子が欲しいんだって?」


「そうですね。やっぱり可愛いじゃないですか」


「まぁ俺らは男二人だったからね。姉か妹が欲しかった!」


「そんなこといったら私だって男の子が欲しかったさ」


「作らなかったんですか?」


「作れなかったのよ」


「「作れなかった?」」


話が盛り上がっていたはずのお義母さんが急にこちらに混ざってきた。

お義父さんもちょっと寂しげな表情だが、お義母さんが躊躇いもなく話し出す。


「20年前は帝王切開をすると子供を作ってはダメってお医者さんに言われるのよ」


「え、でも今は3人までなら帝王切開でもなんとかなるよね?」


「今はね。昔は帝王切開も最終手段で自然分娩で産めないと判断されたときにしかできなかったのよ。お腹を割く訳だから当然2人目は無理だよね~って考えよ」


「朝陽は自然分娩で産まれたけど、篤志は帝王切開なのよ?ごめんね、妹作ってあげられなくて?」


「げっ、聞いてたのかよ……」


諸説はあるが、20年も前だと考えると何故か納得できてしまう。

スマホで軽く検索をかけるか大体は似たような回答ばかりだ。


「私は心配で仕方なかったよ。だって妻のお腹を割くわけだろ?今でこそ帝王切開は母体の安全を考えるなら選択肢に入るが昔は違うからね」


「お腹を切らないといけないって言われたときは正直怖かったわ~」


「そうね。朝陽と篤志で産むときのハラハラ感が2度体験出来たわ」


「朝陽君のお義母さんは考え方が猛者だね……」


「ああ、さすがにハラハラ感を2度楽しめたかのような言い方だったよな……」


「さすが母さんだ……」


弟はドン引きである。


それから俺と穂乃果、そしていずれやってくるであろう篤志のために心構えというものをご教授された。

その間、特にやることのなかったお義父さんは眠ってしまっていた。



~~~~~~~~~~~~~~



23時を回ったころ、両親が帰っていった。

本来は泊っていく予定だったが、気が変わったらしい。


今はベッドの上で自分の時間を過ごしている。


1週間もネット小説を読まなければ溜まっているものだ。

いまは楽しみにしていたものだけを消化していた。


「ふぅ、気持よかった~」


「おかえり、髪乾かすの手伝おうか?」


「お願いします!」


お風呂から上がってきた穂乃果の髪を乾かした上げる。

湿っぽさが穂乃果の色気を醸し出し、ムラムラする気持ちを抑えながら丁寧にドライヤーで乾かしながら櫛で梳く。


「ねぇ朝陽君」


「なんだー?」


「ヤる?」


「……は?」


少し間が出来る。

ドライヤーの音だけが部屋に響き渡る。


そして再確認するように穂乃果が振り返って上目遣いで俺を見つめる。


「我慢してるでしょ?」


「いや……」


ドライヤーを床に落とす。

それとほぼ同時に穂乃果が立ち上がり、俺との距離をジリジリと詰めてくる。


最終的にベッドまで追い込まれた俺は穂乃果に身を任せた。


「えへへ、久々にいただきます!」


その日、俺は久々の快楽に歯止めが利かなくなり、最終的に寝たのは4時を過ぎたころになってしまったのは仕方のないことだと言い訳を残すことにした。






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