復讐心という名の気力

 親との関係を断って以後、時が経つにつれ『復讐心』という感情が徐々に大きくなっている。これは親に対してだけではなく、過去私に対していじめを行った連中に対してもだ。

 実際のところは、当時の連中とはとっくに縁を切っており。お互いに消息は分かっていない。調べる気力も正直に言って無い。ただ行き場のない負の感情だけがしこりのように残っている。両親については引っ越していなければ居場所はわかるが、こちらもその気力が無い。

 ただ、最近になって思うことは『一泡吹かしてやらねば死ねない』という前向きなのかよくわからない気持ちを持ち始めたことだ。死に対する恐怖心が強い私からしてみれば、無気力であるよりはましなのではないか・・・と考えるようになった。


 『復讐からは何も生まない』とはいうが、個人的には『ラーメン発見伝』シリーズの芹沢達也のこのセリフが、とても腑に落ちる。復讐を成していない今ですらしっくりくる。


映画やドラマ等でよくある

「復讐なんて虚しいだけ」なんて

セリフが出てくるが

あんなのはいい子ぶったタワゴトだ


完膚なきまでの復讐ほど

気分爽快、ストレス解消

かつ自己の尊厳を回復させるものはない


 仮にこの言葉通りであるならば、『復讐心』は生きる原動力になり得るものだと私は思う。この先は復讐を成した後にしかわからないのであろうけど。

 私の復讐心は、どういった形で満たされるのか。どういう手段があるのか。

わからないなりに一歩づつ、歩んで生きていこう。


いつか、私の人生に報われる日が来ると信じて。いつか、私という人間が、私のような境遇に立った人たちが、胸を張って前に歩けると信じて。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る