第21話
とうとう始まったのリーナたちによる魔王城襲撃。
「……え?これを私のいる魔王城に打ち込もうとしてたの?」
スー姉がやったゾンビドラゴンに爆薬を乗せての突撃爆発。
魔王城を完璧に吹き飛ばすという桁外れすぎるその爆発の威力にロキはドン引きしていた。
これほどの大規模な魔法を使わずに行うなど前代未聞だろう。
「ううん。そんなわけないじゃん」
「え?違うの?」
「当たり前でしょ……今、打ち込んだの僕が一生懸命集めてすべての爆薬でしょ?あんな贅沢に使うつもりなんて僕はなかったよ。普通に各戦線で小分けして使うつもりだったよ。魔王城を爆薬で吹き飛ばすなんて考えてもいなかったし、そもそもする必要もなかった」
「……確かに。やろうと思えばアークも私も魔王城を消し炭にすることくらい自分たちで出来るからね」
「そうだね……というか、そもそも魔王城なんて吹き飛ばさなくても僕の場合は問題ないしね。罠があってもそれを食い破るだけの話だし」
「ちょっと何を言っているのかわからない」
「……ロキだって罠を食い破るなんて簡単でしょ」
「一生懸命考えて設置した罠をすべてあっさりと食い破られる……製作者側の気持ちも考えてほしい。というか、あの女の子……私の作った罠のすべてを爆破して終わらせるとか酷いと思う」
「ハッ」
「……む」
「戦争なんて相手の嫌がることをしてなんぼだろ。ほら、どうやら魔族対人類の最終決戦が始まるみたいだよ?」
「魔族も、人類も。どちらの陣営の最強もいないけどね」
「だとしてもこれが魔族と人類の最終決戦だろ。次にあるのは……不死者と生者の戦いなのだから」
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