第32話

「さて、諸君」

 

 僕の目の前にいるたくさんの将校たち。

 そんな彼らへと僕は視線を送り、口を開く。


「我々はここまで耐え続けた。偵察の結果、魔族の軍勢の配置換えが行われているという情報を掴んだ。ここより離れたところで快進撃を続けているスーシアの対処だと思われる」


「なるほど……」


「つまり、だ……時が来たということだ。我々の反逆の時が」


「おぉ……ついに、ですか」


「あぁ。そうだ……ついに反攻作戦へと出るときに来たのだッ!偉大なる我らの力を見せつける時が来たのだッ!さぁッ!反逆の時だッ!!!諸君!咆哮をあげよッ!」

 

「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!」」」

 

 咆哮を上げる将校たち。

 彼らは全員ノリが良かった。

  

 人類と魔族の戦端が開かれてから早いことでもう二ヶ月。

 ようやく僕とリーナ嬢は攻勢へと舵を切った。

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