最終話
不死へと至った僕はロキと共に人間社会から姿を消し、アジトとして二人で暮らしていた家へと戻ってきていた。
そこでロキは。
「えぇ。私も愛しています」
あの日。
天才と天災が世界ゲームのシナリオの手によって分かたれたあの日。
あの時にに言えなかった愛の言葉を今更僕に告げていた。
「……」
そう、本当に今更だ。
ロキは、マリーナは、僕を裏切ったのは白い糸に強制されたからであり、本当はずっと僕のことを愛していた、と僕が半ば予想していたことをすべてが終わり、僕がこの世界の理から解放された今、僕に打ち明けていた。
「……うん。そうだね」
僕は彼女の言葉に頷く。
かつてのずっと欲していたはずのマリーナより告げられる愛の言葉……。
だがしかし、僕はその言葉に対し『愛している』と返答することは出来ない。
分かたれた道が再び交差するよりも前の物語の間に僕には別の愛する人が出来ていた。
だから、答えられない。
「別に答える必要はありませんよ」
マリーナは僕の返答を待たずして言葉を話し、笑顔を浮かべる。
当然だ。
これはあの日、僕から告げた『愛している』への返答なのだから。僕が返す必要など無い。
「私が白い糸より解放されたとき、貴方の隣には別の女性がいました……それでも、私は貴方を諦められなかった。ですから、ここまで待ったのです。私が
「……わかっているとも。これは、僕が選んだ結果だ。リーナを捨て、ロキと生きる。僕はまた、君をマリーナと呼ばれる日が来ることを待つとするよ」
「えぇ。待ちましょう。永遠に」
これがハッピーエンドなのか……不死となった僕に『終わり』が来るとき、この物語の結末に満足出来るのかどうかはわからない。
それでもこれが僕の物語の結末、最終章だ。
これこそがこの世界の人間を9割を滅亡させ、愛する人を生き返らせた天才の物語の最終章。
僕と同じようにこの世界ゲームのシナリオから拒絶された彼女と共に生きる。
二つの天災はエピローグの後も歩き続ける……不死が終わりその時まで。
あとがき
この小説を書き始めてから一週間が経ったとき。
当時の僕が考えた最終話にまでたどり着いたぁー!完結やぁ……後味悪すぎて怒られそう。
だけど、完結!文句は聞かぬ!
別に怠くて無理やり終わらせたわけじゃないよ?証拠は僕のTwitterをフォローして確認じゃあ!
最後に軽く後日譚的なのを投稿して終わり
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます