第13話暴走
彼女花奈と別れてから1週間が経った。
俺は魂が抜けた様に、生活していた。
カッターを学校に持ってきてリスカをしていたら、先生に呼び出しを食らった。
「……」
先生に全部話した。けど未練は消えない。
逆に思い出して、悪化した。
「もうどうしたらいいのか分からない」
「そうだなぁ、新しい恋愛をすることじゃないか?」
先生がアドバイスしてくれたけど、そんな気になれない。
精神的に限界が来たとしても、彼女は戻ってこない。
「……なんでだよ……」
絞り出した声だった。苦しくて死にそうで、生きていけない。
そう思った。
未練が残ったままの日常……そんな苦い日常をし続けていた。
「あぁ……もう死んでしまおうか」
約束すら守れなかったんだ。彼氏として失格だろ。
死んで全部無かった事にしたい。
虚ろな目をしてフラフラと教室に戻る。
「……」
教室中ザワついた。
そりゃあそうか……。教室の中でいきなりリスカしたら……そうなるか。
「もうどうでもいい」
スタスタと歩き自分の席に向かう。
授業なんて耳に入らなかった。
ぼうっとしていた。
何かをする気力なんて無かった。
あぁ……終わったんだ。彼女に会えないのか……それだけが頭の中に残っていた。
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