第12話真宇の過去

「さて、今度は真宇の番だね」


私達は授業が終わり、いつものように旧校舎に来ていた。


「うん…」



「無理に話さなくてええぞ?」



「いや話す。」



「そうだなぁ…あれは、俺がネットで仲良くなったってのがきっかけだったなぁ…」



ある女の子がライブ配信配信をやっていた。




女の子は、花奈はなと言った。



俺はその子が気になって、ちょくちょくその子の配信に行くようになったんだ。



「やほー!真宇君いらっしゃい」



「やほー」とコメントする。




色んな話をした。




次第に仲良くなっていった。




ある日彼女、花奈から告白された。




当然驚いた。どうしてこんな俺の事を好きになったんだろう。って思った。



告白の返事はもちろんOKした。



そこからは幸せだった。




だがひとつだけ条件があった。




付き合ってることは、親にバレたら駄目な事だった。



だからある約束をした。



親にバレないように付き合うという約束を。




だが、その約束は守られることは無かった。




ある日とうとう、彼女の親にバレてしまった。




「ごめんね………」



彼女の涙声、俺は忘れることはもう無いだろう。



「……分かった……別れよう」



なんでだ……なんでバレたんだ。



俺は放心状態だった。




約束守ってあげられなかった。




俺が……もっとちゃんとしていたら……



苦い苦い思い出が残った夏休みが終わった。

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