第3話 諦められない気持ち
この日は、真宇の話を聞くだけになった。
お互いがお互いの話をするだけでは無く、日によって、違った。どちらかの話を聞く日だけの時もあった。
夕方になり、日が落ちてきた為帰ることになり、私達は、旧校舎を出た。
お互い電車を使って学校に、登校している為、駅まで一緒に帰ることにいつの間にかなっていた。
電車のホームが違う為、お互いのホームに向かう。
私が乗る方の電車が来る。
電車に乗り込み、椅子に座り発車するまで、待つ。
家に着き、真宇に連絡を入れる。
【家に着いたよ。今日もありがとう】
ピコン!と通知音が鳴る。真宇からの返信だ。
【おかえり、おつ!俺こそありがとう】と返って来ていた。
付き合ってはいないが、連絡はほぼ毎日取っている様な仲だった。
制服を脱ぎ、パジャマに着替える。
「はぁ……どうして忘れられないんだろう。」と1人悩んでいた。
きっと、色んな事が初めての人だからというのもあるのだろう。
初めて付き合ったのも彼で、初めて告白されたのも彼で、誰かに告白したのも彼が初めてだった。
だからきっと、こんなにも私は、忘れることが出来ない。そして忘れることは出来ないだろう。
「いっそ、良い思い出として出来ないだろうか。」
未練がある限りそれは、無理だろう。と自覚しているのに、辞められない自分がいた。
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