第四話 アバター設定

どうやら次はアバターの設定をするらしい。

アバターというと自分のもう一つの顔というべきものだ。

しかもいくらでも設定できる。だったらとびっきりイケメンにしてやろう!

―――なんてことをできたら僕は陰キャをやっていない。


「まずは種族を決めてください。」


種族か。

王道で行ったらエルフ、妖精、ドワーフ、ドラゴニュート、他には…

いや、でも王道ではないほうがいいのか?

初期のころからやってるガチ勢にスタートダッシュに乗り遅れた人間が同じ職業で勝てるかって聞かれると、まあ、おそらくNOだろう。

それなら被りの多いメジャーな種族よりもマイナーな種族のほうが競争率が低いからマイナーな種族のほうがいいな。でもそんなにこのゲームで上のほうに行きたいかといわれると、ただ単に楽しみたいだけだからそんなに深く考えずに使い勝手のいいメジャー職を選ぶべきか…?

うーむ。難しい問題だ。


「もしもし?聞こえていらっしゃいますか?」


ん?ああ、聞こえているよ

突然大きな声で呼びかけられてびっくりした。


「さっきからずっと呼びかけているんですが聞こえていないようだったので」


「あ、すみません。」

いつも考え事にふけっているときは周りが見えなくなるとは言われるけど。

そこまでひどくはないと思う。特に女子と話しているとよく起きる気がする。

まあ、僕の声もあまり聞き取ってもらえないんだけど。


「それでは話の続きです。あなたはネクロマンサーなので、種族はある程度決まっています。一覧がありますので、ゆっくり決めてください。」


そういって僕の前に一枚の光る板が表示される。

カタログのように写真と文字が並んでいる。一目で能力値とグラフィックが分かる。

非常に便利だ。

しかしネクロマンサーというのは死をつかさどるもの。

やはり魔物よりの異形が多いな。


なるべく人型に近いものはないかと探していく。

討伐対象になったらシャレにならないからね。

一番使い勝手が良くて人型に近いのは…

と探していたら一つの種族を見つけた。


「魔人」

体力、防御力は低いが、器用さと速度と攻撃力が高い。

スキルの習得がしやすく、後衛や隠密職にお勧め。


散々迷ったけど結局シンプルイズザベストだよね。

というかほかのやつだと移動方法が違ったりするから覚えられる気がしない。

魔物で一番人型に近かったのがこれだったのだ。

決して日和ったわけではない。


「最後は顔と服装の設定です。」


うん、長い。

もう飽きた。早く冒険したい。

そうするとランダムのボタンが目についた。

もうランダムでよくない?

どうせ後から変えられるでしょと思いながらランダムを押す。


ルーレットが止まる。


「こちらの結果になりました。よろしいですか?」


もうこの際変なものでもいいやと思った俺は、そのまま決定を押した。


「これにて初期設定は終わりです。それでは始まりの街に転送します。あなたの旅路に幸多からんことを。」


なぜか、聞き覚えのある声だと思った。

そして眩い光が俺を包み込んだと思ったその瞬間、俺は大きな門の前に立っていた。




――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ゲームって用語多いと別言語みたいになる気がします。どうもゆるとうかです。

今日、なぜか3km走らされました。その上に生徒会で1時間帰宅が遅くなりました。これを厄日と言わずなんというのでしょう。

最近もはや自分の不幸談で小説書ける気がします。

そろそろストックなくなるので週2~3更新になると思います。できるだけ頑張りますのでご容赦ください。

まだまだ続きますので是非ご期待ください。評価やブクマ、感想、誤字脱字のご指摘などがあると大変ありがたいです。それではまた次の話または別の話でお会いできることを願っております。

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