『ざ、すぱい』 下の5


 『さよう。この、方たちあっての、この村である。』


 『ここには、ウラン鉱脈がありましたね? いまも、有りますね。』


 ぼくは、直球勝負に出た。


 『ほう、そうかね?』


 『いや、たぶんそうだと、思いました。』


 これは、危険なことだ。


 身の安全が果たせなくなるかもしれないが、しかし、超小型低空衛星が、通信範囲内に来たので、あの、放射能探知機が、小さく震えたのだ。あれは、優れものである。ここには、放射性物質がある。すぐに、身体に危険ならば、あの検知器が爆発する。ぼくは、おしまいであるが、回りには被害はでない。


 で、この会話は、本部に中継されているはずである。データの分析も行われているだろう。


 『あんたが、町のスパイなのは、判っていたことである。しかし、校長の弟子とかで、荒い扱いは、しないように言われていた。だから、丁寧に扱っている。あんたは、ここから、出ることはないが、殺したりはしない。』


 『有りがたいことです。ここでは、なにをしていますか?』


 『それは、ここでは、分からない。さらに、進まなければな。それは、地の果て。まさに、冥界。どんな、爆弾も効かないし、通信もできない。異世界である。わたしは、この方たちの、正当な後継者だ。唯一の、権利を持つ。』


 『なんの、権利です?』


 『この世界を破壊する権利である。』



      🔥😭💣️


 

 

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