『ざ、すばい』 中の23


 ぼくは、はからずも、入れずの森に、つれていってもらえるらしいと感じていた。


 こんな、ラッキーなことは、普通ないだろう。


 というのも、向こう側は、ひたすら、真っ黒な広い塊で、明かりもなにも見えないから。


 もちろん、歓迎してもらえるとは思えない。


 こうした場合は、だいたいどうなるかは想像できる。

 

 彼女とふたり、か、どうかは分からない。


 分からないが、まとめて始末するほうが話は早いから、しかも、かなり危ないカルト団体であるとすれば、まず、柱に縛り付けられ、情報を提供するように強制されたうえ、どちらにしても、火炙りまたは、斬首、というのが、相場であろう。


 むかしの、いわゆる魔女狩りだと、素直に認めて、仲間の名前を話せば、斬首。


 でなければ、火炙りであろう。


 問題は、ボスが姿を見せるかどうかだが、まず、間違いなく現れる。


 でないと、威厳を保てないから。


 そんなことを考えていたら、早くも、深い森の上に到達したようである。



        🧙‍♀️

 

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