『ざ、すぱい』 中の1
『禁足地』というのは、宗教的な理由などで、一般の出入りを厳しく禁じている場所で、わりに国内各地にあるようだ。
例えば、首都圏にだってある。『八幡の藪知らず』は、都会のど真ん中にある。
面積的にはけっして広いわけではないが、少なくとも江戸時代から存在はしていたらしい場所で、しかし、その起源は、いまだに、はっきりとは解らないようだ。そうなった経緯には、諸説あるようだが。
現在も、立ち入りが、禁止されている。
また、神社などには、立ち入り禁止、がたくさんあるに違いない。
もちろん、私有地だから、として法的に勝手に入れない場所は、無数にあるわけだが。
いわゆる、廃墟巡りは、法に触れている場合があるので、要注意である。
東村の、入れずの森は、昔から、立ち入ると祟りがあるとされ、地元では畏れられてきた。
理由は、はっきり言って、やはり良く解らないようだ。
現在も、村有林であり、村が立ち入り禁止にしている。
はるかなむかし、勝手に、ここに開拓に入った人達がいたが、みな、病気になってしまったと言われる。
その痕跡も残されていると言われている。
一方で、入るべからずとなると、入りたいのが人情というものらしい。
解らないことの、真実を知りたい、確かめたい、というのは、人類の好奇心の根元であり、科学の元でもある。
この、不思議な伝説の真偽のほどは、まあ、良く解らないが、そのおかげで、貴重な自然が守られてきたことも事実である。
人間が入り込んで、やたら、破壊してしまう事例は、山とあるに違いない。というより、地球自体がそうに違いない。
それを、極端に言えば、人間は生きられなくなるかもしれない。
一方、火山地帯で、有毒なガスが発生していたりして、危なくて実際に入れない場合だってある。
東村の森の場合も、所謂、心霊現象ではなくて、もしかしたら、なにか、そうした自然現象があったのではないか?
と、ぼくなどは疑っていたりしたが、あえて、それ以上詮索する気は、さらさらなかったわけである。
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