第2話 部屋にて……
カイトの心臓は、激しく脈を打っていた……。
何処かカイトはワクワク感が抜けなかった。秘密を手にした子供の様な感覚に陥っていた。
カイトは、部屋へと慌てて階段を登る。
部屋に着くなり、カイトは未来ノートを手に取り、
先ずは表紙をじっくりと眺めた。
そこには紅葉の写真が掲載されていた。
カイトは少しだけ安心して……
『そうだよな!ははは。開封厳禁なんて?学校の秘密でも載ってんのか?』
カイトは勢い良く、1ページ目をめくるが。
誰か分からない笑顔の写真が
載っていた。
何も考えずに、さらにページを
めくっていく……
やはり笑顔の写真だ。
カイトはすっかり気を許して、
どんどんと未来ノートのページを
進めていく。
だが、中盤にさしかかる時、
死体の写真を目の当たりにする。
カイトは、ゴクリッ……と
息を呑む。
またページをめくる。
今度は、目をひんむいた顔のアップの写真が掲載されていた。
それでも、カイトは抑えきれない好奇心でページを進めていく。
中盤も過ぎた頃、ある変化に
驚く。
本に…………血しぶきが付いていた!カイトは思わず驚く。
『わぁ!!マジかよ?』
ページをめくる度に悲惨な死に顔が掲載されていた。
カイトは不思議に思ったのだ。
殺人犯じゃないと写真撮影なんて出来ないよな?
じゃあ…………これは?
一体、何なんだよ!?
いよいよ、最後のページをめくろうとした。
その時……!!!
何処からともなく風が
勢い良く吹いてきた!カイトは
窓ガラスが締まってることに
気が付くと、ますますヤバイ!!と思った……。
ガシャーーーーン!!!!
窓ガラスが粉々になり
カイトは悲鳴を上げる!!
『ぎゃぁぁぁぁあああ!!』
カイトの断末魔が家中に響く。
割れた窓ガラスが、
カイトの顔に、幾重にも突き刺さっていた。
カイトは痛みに苦しんだ!
ゴロリゴロリ!!とのたうちまわるが。
幾ら叫び声を上げても、誰も助けてはくれない。
『ぎゃぁぁぁぁああ!!』
勢い良くガラスの破片が、
カイトの目に刺さった!!
カイトは断末魔と共に……息を引き取った。
部屋に置かれた未来ノート……
最後のページには、
カイトの残虐な死に様が写っていた。
【BADEND】
めくれなかった1ページ【誘いの未来ノート】 たから聖 @08061012
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