第76話 和平協定百周年記念式典 その4
「うおおおぉ!」
「はあああっ!」
剣と剣とがぶつかりあい、火花を散らす。二人は顔を近づけるとニヤリと笑い、距離をとって離れる。そして再び勢いよく走り出し、剣を振るう。
演舞という名では片づけられないくらい壮絶な戦いが繰り広げられていた。この戦いは一瞬たりとも見逃してはならないと、闘技場内にいる全員が固唾を飲んで見守っていた。
「
「同じくっ、
いったいどこに隙があるのか、見ている観衆は全く気づかない。実力はほぼ互角。そしてお互いの国の姫様がこんなにも力を持っていることを知り、だんだんと応援にも熱が入ってくる。
「すげぇぜ、二人とも!」
「魔王も勇者も、どっちもがんばれ!」
初めはしんとしていた会場に熱気がこもり始めた。そんな様子にユウとマオも気づき、嬉しくなる。
「さあ、そろそろ仕上げだ」
「ああ!」
演舞という名のイチャイチャはそろそろ終わりを告げようとしていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます