第2話
清水たちは藍ヶ江漁港にやってきた。漁港の堤防内が、夏に海水浴場として開放される。ザトウクジラが潮を噴いている。🐳
清水は民宿で小早川紗枝と交わったが潮を噴くことはなかった。
南半球では主にオキアミ類を食べる。獲物を捕食する際に気泡を用いることもあり(バブルフィーディング)、尾鰭を水面を叩きつけたり(インサイド・ループ)噴気孔から息を排出して気泡を発生させる。噴気孔から息を排出する方法では直径1 - 2メートル程度の小規模な気泡(気泡柱)で獲物の群れを取り囲んだり(気泡網)、確認事例が少ないものの一気に息を排出することで大規模な気泡(気泡雲)を発生させて獲物を下から水面に押し上げたり密集させてから捕食することがある。複数の個体が協力して、バブルフィーディングを行うこともある。
ザトウクジラは地域毎に集団を形成している。集団でまとまって移動し、集団間では交流がほとんどない。 北半球にも南半球にも存在する。夏は極の近くで主に捕食をし、冬は赤道までは行かないが(北半球ならハワイや沖縄・小笠原あたりの)温かい海域まで移動し出産・繁殖・子育てをし、また春になるに連れ極の方に移動するという回遊生活を送っている。
繁殖の時期は、オスによるメスの獲得権争い・テリトリー争いの為行動が激しくなり、メイティングと呼ばれている。上述のブリーチングもオスが自分をアピールする為多く見られる。オス同士を煽ってメスが行う事もある。(子供も生きていく上で必要な技術なので母親が見せ子供も練習する。その他、ペックスラップ(胸鰭で水面を打つ)、テールスラップ(尾鰭で水面を打つ)、ヘッドスラップ(頭で水面を打つ)、ペダングルスラップ(尾鰭の横飛び上げ)、スパイホップ(水中から頭を出し水上の状況を観る)など様々な行動をする。
攻撃的な個体は、長い胸びれで獲物を叩き殺す事もあるという。
なお、オキアミが対象であるときは刺激を与えると密集する習性を利用し、尾びれでオキアミの水面上に水をかけ、集まったところを捕食する。
ザトウクジラは歌を歌うクジラとしても知られている。他のクジラも求愛などの際に声を出すことはあるがザトウクジラの歌は他のクジラと全く異なる。歌は1曲数分から30分以上続くが、何曲も繰り返して歌う。最長で20時間程の繰り返しが観測されている。歌の構造はよく研究されており、「歌」はいくつかの「旋律」の組み合わせから成り、ひとつの旋律は「句」の繰り返しであり、ひとつの句はいくつかの単位を並べたものからなる。このため、ザトウクジラの歌は、人類以外の動物による階層構造の利用の例として議論になっている。歌は地域毎にみると、同時期のものはクジラ毎の差異はわずかでしかないが、時とともにどんどんと変化してゆく。また、繁殖する地域によって歌い方にも特徴があり、他の地域のザトウクジラには歌が通じない。なお、この歌はボイジャー1号、2号に積み込まれた地球外知的生命体宛てのレコードにも録音されている。
清水には子供の頃、動物学者になるって夢が合った。だが、いじめで学校に行けなくなり荒れた生活を送り、いじめっ子のせいで夢を奪われた。
恩田と鵜殿はいじめっ子に含まれている。
上履きを隠されたり、みんなの前でパンツを脱がされたり、体育館裏で顔が腫れるまで殴られたりした。
「次は恩田たちだ」
清水の目は野獣みたく血走っていた。
「どっちみち私達は死刑になる。きっと、地獄で主になるには悪いことをたくさんしないといけない」
「こっちの世界じゃ奴隷みたかった。あっちの世界で苦しみたくはない」
清水は小早川紗枝に背中を押され、鬼になることを決めた。
レンタカーからはPerfumeの『さよならプラスティックワールド』が流れてる。
数日前、天王星食を見たときは『スパイス』を聴いていた。Spotifyをブルートゥースで再生してる。去年かその前かはCMでSpotifyおじさんとか流れていた。しつこくてイライラした。
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