■コンビニ _続.作戦会議11/12/10:15■

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│『ホールズ』からの浸食を止める作戦会議 │

│①イナゴの殲滅             │

│②ラッパ吹きの確認           │

│③転生者の確認             │

│④ホールズを管理している神の確認    │

│⑤穴の処理               │

└────────────────────┘


 ゴンさんのステータスを確認し、俺とヤタのステータスもゴンさんに明かした。


「いや、ヤタ様が想像以上に強くて。

 雨森ちゃんが想像以上によ……き、極端!

 ジョブだってなんでメッセンジャー?コンビニ店員とか学生じゃないの?」


 ゴンさんがヤタの視線を察して言葉を変えた。それ程にヤタのステータスは凄いのか…でも『ヤタ様』ってちょっと他の人に聞かれるのやばくない?様づけとか初めて聞いたよ。


「うーん…心当たりといえばヤタを背負って逃げてたくらいしか思いつきませんね」

「関係あるんかなぁ…」


 ゴンさんが腕組みをして体をひねって悩んでいると、ヤタが相変わらずの上目遣いで質問してきた。


「私はナイナイのジョブよりステータスの数値が気になる。

 レベル1の割に器用だけ極端に高かったから。ナイナイ、何か部活してた?」

「特に何もしてないですよ。帰宅部ってやつです。

 あ、そういえば器用が低いとゴンさんの射撃って当たらないんですよね?

 ゴンさんの銃を俺が使えば当たりますか?」


 これは名案ではないか?

 ゴンさんの銃はかなり威力がありそうだから、ゴンさんが使えなくても俺なら扱えるのでは。


「ナイナイの筋力じゃ反動で後ろに吹き飛ばされるかな…。たぶん怪我すると思うし、撃つ時に固定もできないから結局当たらないと思うよ」

「器用だけあっても当たらないんですね…」

「ナイナイの持ってる1919なら当たるかな。でも豆鉄砲だから当たっても倒せない」

「器用貧乏なステータスすぎる…。あ、でも雨森ちゃん、ヤタ様を連れてきたなら展開的に勇者じゃないの?展開的に!隠された力が目覚めたりして!」


 お、俺が勇者!

 そんな展開も、もしかしてあるのか!?

 勇者であれば皆を守れるくらい強いのだろうか?


「勇者は『ホールズ』から攻めてくる側だよ」

「…うはぁ…キッツいなぁ…」


 ゴンさんは額を机に押し付けてブツブツ言い始めた。相当ヤバい展開らしい。


「あのぅ、もしかしてこれって。

 今襲われたら抵抗できずにやられたりするパーティーなんですか?」


 俺は恐る恐る二人の顔を交互に見ながら質問した。


「こ、こら!そんなフラグ立てたらあかん!まだ会議は始まったとこやで!?」

「え、でも正確な情報はあったほうが…」

「ははは、そんな馬鹿な事は考えたらあか―」


『┣¨┣¨┣¨┣¨』


 な、なんだこの音。地響き?


「や、店長やべーっす!!ちょっと来てください!」


 トクさんが勢いよく休憩室に入ってくると騒音はより大きくなった。


「今行くからちょっと待ってて、ちょっと装備するわ」

「早くしてくださいよ!」


 トクさんはこちらを見る事もなく早々に消えたが、音はまだ鳴り響いている。


『┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨』


「雨森ちゃん、ヤタちゃん。会議の途中やけど、多分準備して表に出てきた方がええと思うで」


 ゴンさんは巨大なリボルバーを背負ったガンホルスターに収納しながら話す。


「セーブしますか?案件や」

「え、セーブできるんですか?」

「そんなの当たり前、できるわけないやん」

「…ですよね」


 

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