■帰路_道路/11/12/03:55■
コンビニから小走りに帰宅するが、着く頃には早朝の4時になりそうだった。
今日は大学の講義無い日だったかな…。
一日の予定をシミュレーションしていく。少女が部屋に居るか確認したのち、警察に連絡して預けさえすればゆっくり寝れるだろうか。
昨日の7時から起きているので約21時間起きている事になる。さすがに限界がきていた。
月が雲に入り視界が悪くなった事もあり、一度走るのを中断する。思い切り目をつむり片手で両目を押さえた。冷えた指が刺激となり眠気を一瞬だけ飛ばしてくれる。
『ぎ、ぎ、ぎ、ぎ、ぎ』
疲労からの耳鳴りかと思って焦るが、目を開けるとそれは違うと分かった。
前方から何かが迫ってきている。
暗くて良く見えないが、俺と同じくらいの身長だろうか? 175センチある俺と同じくらいということは女性ではないと思うが。
『ぎ!ぎ!ぎ!ぎ!ぎ!』
音が次第に大きくなる。
10歩ほどの距離になった時、月が再び顔を出した。
…二足歩行なのに
…バッタの顔をした何かがそこにいた。
頭が一瞬真っ白になる。
全身に悪寒が走り身の危険を知らせてくる。
それなのに、脚は竦み、動けない。
バッタのギザギザしている鋭い前脚が襲いかかってきた。
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