第28話 刷り込み
持ち帰ったラプトルの玉子は、私の新築レンガの家の干し草布団に安置した。
刷り込み出来ず狂暴に育ったなら、可哀想だが殺処分する。
ダメ元で気楽に孵化を待つ事にした。
武器考察会議では投げ槍も30㎝両刃剣を装着、槍先の交換する事に決まった。
柄の部分が100㎝に30㎝の剣を装着した、剣槍に交換して貰った。
孵化して直ぐに私の顔を覚えさせる『刷り込み』の為、いつ孵化しても良いように出来るだけ留守にしないよう、緊急時以外引きこもりしてる。
引きこもり10日目、玉子の一つにヒビが入ってるのに気付いた。
「おっ頑張れ!もう少し踏ん張れば殻が割れるよ」
見てるとまどろっこしい、なかなか出て来ようとしない。
ヒビを見付けて1時間程経過。
「あれ?もう一つヒビが入ってる」
ヒビ入り玉子に気を取られている間に別の玉子にヒビが入り見る間に殻を割ってラプトルの雛が出てきた。
「ピーピー」「おっ!生まれたか?今日は赤ちゃん、私がママよ!」
対応に困ってバカな事言ってる間に最初の子も殻を割って出てきた。
「ビービー」「おっお前はびーびー鳴くのか?初めまして私がママよ!」
両手にピーとビーを乗っけて挨拶、ピーとビーはわたしの顔を見ながら「ピーピー」「ビービー」鳴いてる。
「お腹が減ったか?」
干し肉を細く割いて口にもって行くとパクリ一口だ。
「良く噛んで食べないとダメだよ」
「アミ?ニヤケて見てられん」
「シルク来てたの?」
「声を掛けても返事が無い何事かと覗いたの」
「いつから見てた?」
「『今日は赤ちゃん、私がママよ』からかな」
「初めからかよ!」
「アミの意外な一面見せて貰った」
「う~~っ忘れて!」
暫く干し肉を割いて食べさせてるのをシルクもじっと見てた。
玉子の殻の隣で2匹がモゾモゾして、納得の姿勢になったのかクークー居眠りを始めた。
「あのラプトルの子とは思えん程可愛いな」
「シルクもそう思う?私も同じ事思ってたよ」
後3個の玉子は変化なし、それほど孵るの期間に開きは無いと思うが、恐竜の事分からん事が多い今度ロックに相談してみるか。
「シルク私に用が有ったんじゃない?」
「おう!忘れてた、ジャワから伝言『裂け目通路から侵入したトカゲみたいなのを討ち取った』との事」
「やっぱ侵入する恐竜居るんだね、監視させて正解だった」
「恐竜って面倒だね!恐竜の谷に火を放ち焼き滅ぼす?」
「そうだね、焼き滅ぼすのも視野に入れて置くか、でも大型恐竜の刷り込み出来そうだよ」
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