第27話 戦後処理

 今回の戦いは反省点が多い、モロス達が居なかったら惨敗してたでしょう。

 モロス達と同じ剣仕様の短槍装備の、スミス達も地味だけど良い働きをしていた。

 逆に私の投げ槍は多勢に対しては非力と分かった、帰ってから武器の改造等スミス鍛冶師主導で会議を開かないと。


 目下の問題だけどラプトル族109体の死骸をどう処分するか、矢を回収(死骸から引き抜く)しながら皆の意見を聞いてる。


「恐竜の谷に投げ込めば?」

「恐竜には関わらん方が無難だ、知能低そうだから餌付けにもならん」

「穴を掘って埋める?」

「それが一番良い方法だけど、怒りにしろ大量殺戮絶滅は、面白半分で狩りをしたラプトル族と変わらんような気がする」

「それでは食って見る?」

「狩りは食べる為に行うもの、ラプトルって食べられるの?」


 冗談みたいな発言だったけど、これって大正解だったよ。

 ジャミとヤミ主導で解体して料理した結果、彩弓時代に食べた名古屋コーチンか地鶏みたいで、煮て好し焼いて好し物凄く美味しいの!

 109体のラプトル族、全て美味しくいただきました。

 猿人達1万以上居るんだよ!一食で全て無くなったよ、もう二度と手に入らないかも知れない極上肉チョッと残念だったけど、腐らせるのもっと勿体無いからね。

 日本人独特の免罪符、魚も家畜も美味しく食べてやれば成仏する、お婆ちゃんがいってた。

(ラプトル族成仏して……)


「アミ大族長様ラプトル族は絶滅させたと思うが、他にも小型竜が多く居る、またここを登って来る者は居るだろう、監視が必要!我々モロスが交代で監視します許可を!」

「そうだな、よく提案してくれた!他の小型種が登って来ない保証は無い、それ処か大型恐竜に追われて逃げてくる可能性の方が大きい」

 改めて登り通路を見ると非常に狭い溝だ。

「この狭い溝を昇るのはモロスが最大だな、ロック達より大きい個体は通行出来そうに無い」


「ラプトル族より更に小型種なら猿人達の小型弓の矢でも効くだろう…ジャワ!!」

「ナンデショウ大酋長様」

「10人ずつ交代でモロス族と共同で、この通路を監視してくれ」

「了解シタ!監視スル」

「ジャミご苦労だが、料理人志願者をつのり二名ずつ交代で猿人達10人とモロス3人のまかない頼む」

「大族長了解しました、志願者をつのります」


 後は玉子を割らないよう気を付けて帰るだけ…何か忘れてるような?

 戦いで疲れて居るだけだろう、手抜かりは無いはず。

「あっ!アスカ族ゲンジは居るか?」

「大酋長様オ呼ビデスカ」

「この近辺に水飲み場はあるか?」

「在リマス、大池カラ流レル川ガ水飲ミ場デス」

「水の便が良い場所に集落を作り、豊富な果物を収穫してくれ」

「オ任セ下サイ」

 進軍するとき豊富な果物を目にして居たのを忘れていた。

 一族の人数も増えた、食料は何でも貴重無駄には出来ない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る