第21話 族長会議
追加仕込みのドングリ味噌が、仕上がったので明日の献立は、味噌煮料理に決まった。
スミス達が青銅具の工夫開発で、木製品の食器に煮物を
スミスは、更に鍛冶技術を工夫熟練して行き、単純な溶鉱炉を組み青銅の効率良い量産が始まってる。
ここまで来ると、知識に乏しい私でも流石にスミス少年の非凡さに気付き、手先の器用な男女を10人助手に付けると共に、スミス少年を『鍛冶師』と命名し指導者に任命した。
族長会議当日の献立は、里芋と栗兔肉の味噌煮、人気料理の野牛肉の塩焼きだ。
各酋長と補佐2人、全員で30人と避難民が750人、調理給事担当以外のヤマト族からは、サムソン前族長と族長の私それに、シルク、ジャミにヤミ、青銅武器量産のスミス鍛冶師、弓の狙撃隊隊長先々代族長のアイオンの7人。
各酋長と補佐それに、避難民の代表3人に私達の回りに集まって貰い、族長会議が始まった。
牛肉の塩焼きの美味さは知れ渡って居る、ご馳走を目の前にしてお預け状態は無理だった、食い終わるまで会議なんて出来そうに無い。
栗と里芋兔肉の味噌煮、栗の甘味と味噌で非常に旨い煮込みが出来て居た。
牛肉の塩焼きは、相変わらず超人気料理だ。
皆大喰らい、堪能するまで会議どころでは無かった。
避難民代表の3人は、ボロボロ泣きながら食い散らかしていた。
「大酋長、ヤマト族アミ様ノ、配下ニ加エテ頂キ幸運デシタ…」
年中温暖なこの地、衣は適当で良いが食は大事だ!それに住居(掘っ立て小屋)も足りてる、それは感謝するよね。
「それでは避難民の代表者、スツル族はどんな奴らだ?」
「スツル族ハ恐ロシイ化ケ物デス、巨大デ…サムソン様ヨリ大キク、大地ノ裂ケ目ニウロツク化ケ物ノ姿ニ似テマス」
「恐竜に似た?言葉は通じたか?」
「ハイ、化ケ物ノクセニ、人語ヲ話シテ居マシタ」
「数、およそどれくらいの群れだった?」
「エェト…両手3回クライ…デシタ」
「30匹?少ないな」
避難民からの聞き取り調査の結果、スツル族は巨大で恐ろしい化け物と口を揃えて訴えるのみ、逃げる時転んで怪我をした者数名以外、攻撃されての怪我人なし、異形のスツル族に驚いて逃げて来ただけで襲われた事実が皆無とは…案外平和的な者達かも知れない。
「人語を理解して話すスツル族、接し方に気を付けた方が良いかも」
その後開いた族長会議でも、恐れおののいた避難民達の不確かな情報では収支が着かず、ヤマト族精鋭で調査遠征する事に強引に決定、族長会議を閉廷した。
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