第15話 サル達の献上品

 一面の土下座サル、門の前には献上品の山が出来てる。

 サルキンあけびに野イチゴは嬉しい、シブコブした木の実小さいけど、クルミだね。

 イガイガから、栗は取り出して献上して欲しかった。

 ここまでは良いとして、凄い大量のドングリ、これを喰えってか?


「原始生活とは言え、流石にドングリは喰えんだろ……いや?思い出せ!!母さんに強制的手伝いさせられた、味噌作り…あの時母さんが言ってた、ひい祖母ちゃんから聞いたって、ドングリ味噌!戦時中、大豆と同じ様にドングリ使って味噌作りしたって」


 不味い上に、使っても使っても、発酵して増えて来るとも言ってた。


「沢山の献上品、有り難く頂く!『ピテカ族』の皆も、我がヤマト族の一員に迎えてやる!!」


 ブツブツ独り言言ってる私を、不安そうに見ていたサル達、一斉に奇声を上げた。

「「「「「「「「「「「「ギャギョゥ!!!」」」」」」」」」」」」





 勝負して倒したサル山のボス、彼が言ってた「全てを支配するピテカ族」あれは大袈裟でも何でも無かった。

 次の日サルが増えて、献上品も本当に喰えるの?と言った物各種、山になり、サル達に分け与えても、次々サル達が傘下に下り、貢ぎ物も増えて行った。



「良い?よく見てて!」

 私達ヤマト族総出で、ピテカ族酋長ジャワのテント、各部族の酋長達のテントを作ってやった。


 流石にサル真似は上手い、各部族の酋長10人のテント作りを見ていたサル達は、各酋長のテントの回りにテント作りを始めた。



 私の事を、大酋長と崇めるサル達、酋長達を集め指示を出す。

 集合させた酋長10人、ピテカ族ジャワ、ペキネ族ペキ、クロマ族クロ、サピメ族ピメ、ネシス族サズ、ホモサ族サピネ、ネアン族アンディー、アフリ族ピッチ、オスト族アボ、アカス族ゲンジ、以上10人だが名前は兎も角、種族名覚えられん。


 サル達と言ってるが、身長140~145センチ、身体は毛深いが人に近い背筋も伸びた直立歩行、ただ残念なのは顔がサルだから人に見えん。


 人数凡そ2万、ピテカ族とペキネ族それにクロマ族の3種族で、半数の1万を越える人数になる。


「これからは、私だけで無く、ヤマト族の誰かがお前達に指示を与える、出来る範囲の指示なので真面目に、指示を遂行する様に!

 今日は焼き肉を食って行け!明日は旨さの秘訣岩塩採取に連れて行く!」

 焼き肉の旨さを知ってる、ジャワだけが嬉しそうにしていた。




 私が便宜上名乗った『ヤマト族』正式に私達の種族名になった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る