第8話 絶賛!塩味の牛肉焼き

 石斧や石槍を作った固い石、窪みになった所を利用、岩塩をゴリゴリ潰し塩を細かく粉にした。


 今度は、どんな面白い事をやってくれるのかと、皆が遠巻きに見てる。

 野牛は皮を剥ぎ、ジャミ達に肉を出来るだけ薄く、直ぐ焼けて食べ易い一口サイズに切って貰ってる。


 フキの葉みたいな、大きな葉っぱを皿代わりにし、粉にした塩を持って行く。


 調理用の火は、良い具合の炭火になってる、先を削った枝に肉を通し火に掛ける。

 皆も、真似をして肉を焼いてる。


 食べる序列がある、今までの私は一番最後だった。


 薄く切った肉は、直ぐにやけた。

 塩を一摘まみ、焼けた肉にパラパラ振り掛けた。

 ふーふー息を吹き掛け、かぶり付いた「う、旨ぁい!!」

 涙が出て来る程旨かった。

 涙が出る程じゃ無いよ、本当に私泣いてる!涙が頬を止めど無く流れてる。


 私、戸田彩弓とだあみだった記憶が戻って以来、初めて食事らしい食べ物にあり着いた気がするわ。



「「「「「おーーーっ旨い!!」」」」」

 私の次に食べる権利、族長と、4人の同行者が肉を食べて、奇声を上げた。


 待ちきれ無かった様に、次々焼き肉に塩をパラパラ掛けて、皆がとろける様な笑顔になってる。

「「「「「「「「「うぅ、旨いぃ!!」」」」」」」」」


 マンモス程巨大じゃ無いけど、野牛は5メートル近い、超巨大牛だったんだよ!

 皆マンモスで、肉は食い飽きていたはず。

 なのに、大量のお肉が、あっと言う間に食べ尽くされてしまった。

 私食べ足り無いよ、せめてレバー位食べたかった。

 序列最下位じょれつさいかいの癖が抜けない。


 頭肉やスジ肉は勿論、尻尾肉、舌や肺、心臓に4個の胃、肝臓、腎臓、大腸小腸まで、全て綺麗に食べ尽くしてしまった。

「うふっ!」牛さんのタマタマに、長い性器は先々代の族長、現族長が食べてた。

 シルクちゃんに、妹か弟が出来るかも。


 血抜きした、極上肉に塩味だけの味付けだが、皆は初体験この世の物と思えない極上の旨さだった様だ。

「「「「「「「神の神託を受けた、奇跡の御子様有り難う御座います!!」」」」」」」

 皆の絶賛を受けた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る