【リハビリ】異世界転移したら伝説級の魔法使いになったあたし、なぜか魔法を使うために必要な精霊たちがマッチョやおっさんにしか見えない件【プロローグ】
おーおーお、おお、おー……。
「ん、んん……」
おおおーお、おおー、おーおー……。
「んんん……あと五分……」
おおおーおー⤴ おおおーおー⤴⤴ おーおおー⤵ おおぉー!
「ってうるさああああああ!!」
謎の荘厳な野太い男声コーラスが鳴り響く中、あたしは跳ね起きた。
ただでさえ寝起きが悪い私だ。
目覚まし時計は3個、携帯目覚ましは10本、スヌーズ完備でギリギリ毎日遅刻せず何とかやりくりしているほどの
だから、予定外の音で起こされるのはとっても目覚めが悪いのである。
「……って、ここどこ」
目の前に広がるのはいつものワンルームマンションじゃない。
そもそも、ベッドですらないし、なんならフローリングすらない。
土気色の大地の上に寝ていたのである。
おおー……おおー、おおおー、おおー……。
野太いコーラスが再開し、あたしはその方向を見た。
そこに、上半身が裸のマッチョが三人、両腕を組んで仁王立ちしていた。
「え、え、え、なに、こわい。ちょっとナニコレ、夢?!」
「おおおー⤵」
褐色の肌をした黒のハイレグパンツ姿のマッチョが首を振りながら、歌う。
いや、それは否定してるつもりなのか。
「ちゃんと口で違いますっていいなさいよー!」
「おーおー⤵」
「おおおー⤵⤵」
黒い肌に青い海パンを履いたマッチョと、白い肌にふんどし姿のマッチョも同じように首を横に振り、高らかに歌う。
ダメだ、こいつら、全く会話にならない……!
夢なら覚めてと髪を
「ここにぃ、物語はぁ、始まぁる。
マッチョ達の奥から、やけにけばけばしい衣装に身を包んだ小太りのおっさんが、ミュージカル調の
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