第36話 初耳学えぐいて

 目覚めると両隣には天使達がいた。

 はじめに目についたセドナの胸を揉もうと思ったが、トラウマがあるかもしれないので自分から触ることはよそうと思った。 


 代わりにアイオンの胸を揉もうと思い寝返りをうつ。まだスヤスヤと眠っている。

 手を伸ばしたが、やめた。俺は変わっていく自分の心に驚いた。見慣れてしまったのだろうか。


 いや、おそらくそうじゃない。そばにいるだけで充足感が得られているし、自分から触らなくても、くっついてくれるからなのかもしれない。

 俺は気づくと眠っていた。


 もう一度目を覚ますと、朝食のいい匂いが漂ってきた。アイオンが先に起きて準備してくれているようだ。

 そして、目の前には服がはだけておっぱいが剥き出しのセドナのおっぱいと乳首とおっぱいと!!!!!!乳首がぁああ!!!!!


 おーーい!!!!

 っぱーーーい!!!!

 剥き出しはまずい!!!


 セドナは起きてる時にセクハラすることすらまずいのに、寝ている時は最悪だ、また悪夢を見させてしまうかもしれない。

 俺は魔がさす前に飛び起きた。心臓がバクバクと高鳴る。


 なにが


 変わっていく自分の心に驚いた 


 だよ、何も変わってないよ俺はおっぱいが大好きだチキショー!!! 


「はっ。ああ。勇者様、おはようございます」


 セドナも起きたようだ。はだけた服を整えながら挨拶をくれた。

 やはり寝起きは少し戸惑うみたいだが、この調子ならすぐに慣れそうだ。たまにフラッシュバックが起きたら、また落ち着くまでそばにいよう。 


「おはよう。気分は悪くないか?」


「はい。おかげさまで。創造神さまの祝福を受けているようです」


「きっとその通りだよ。アイオンが朝食の準備をしてくれてる。一緒に行こう」


 俺はさも紳士を装った。フルチンだが。いいんだこれで。

 嘘でもいいから紳士でいよう。

 アイオンと二人きりになれたら正直に言おう。おっぱい揉ませてくれって。


「アイオンおはよう。いい匂いね!」


「おはようございます、お姉様、守さん。気分はいかがですか?」


「うん、おかげさまでとってもいい」


「俺もいいぞ、美女二人との朝食だからな」


「まあお上手」


 3人は食卓に並び、朝食を楽しんだ。

 今日は鶏肉と野菜のスープと、いつものバターたっぷりライ麦パン、それとテリーヌだ。飲み物はセドナのためか、ハーブティーが準備されている。


「でもさ、魔王倒したら俺はアイオンと結婚するんだろうけどさ」


 アイオンがスープを吹き出した。


「セドナと一緒に生活しててアイオンはいいのか?」


「いつ結婚することになったんですか?!」


「え、昨日のってそういうことじゃないのか? しないのか?」

 まさか童貞ムーブだったか? いやしかし世界を救ったらエッチしようってそれもうプロポーズみたいなもんだよね?あれ?


「い、いや、しないとは言ってないですけど」


「勇者様、私がお相手ではダメですか?」


「ちょっとお姉様!」


「あら、結婚しないんじゃないの?」


「しないとは言ってません!」


 なんか喧嘩が始まってしまった。会話のチョイスをミスったか? 


「お姉様は第二王妃です!」


「え? 王妃?」


 二人とも俺も見つめてポカーンとしている。え? 


「アイオン、あなたまさか説明してないの?」


「そ、そういえばしてないですね」


 何を? 何をしてないの?


「大丈夫かしらあなたが第一王妃で」


 またアイオンが頬を膨らましてむくれている。そうか、その顔は家族に見せる表情だったんだな。俺は少し嬉しくなった。


「ここは元々、先王が統治するパイナリア王国の王宮跡地です。それを神域化しています」


 セドナが説明を始めてくれた。


「へえ。神殿だと思ってたけど、王様の城だったんだな」


 パイナリア王国ってちょっとエッチな名前だな。


「我々はその王国の王女です」


 今度は俺がすすっていたスープを吹き出した。 


「ええ? 王女? 魔王倒したら人類少ないからなるとかじゃなくて、そもそも?」


 アイオンはパンを食べながらクスクスと笑っている。いや、笑い事じゃないでしょ。


「はい。なので先王なき今、立場上私が女王になります。勇者様とアイオンが婚姻を結べば、王位は勇者様に譲渡され、アイオンは第一王妃になります」


 いやいや待て待て待て待て。

 リトルウェイト。


「ってことは、結婚したら俺王様になるってコト!?」


「あれ、言いましたよね? 私の王子様って」


「いや聞いてないけど?!」


「あ、守さんがいつも寝てる時だったかも。よく言ってるつもりでした。ごめんなさい私ったらドジで」


「ドジとかで済まされないな? あと第二王妃って?」


「私が第二婦人ではお嫌ですか?」


「そういうことか……嫌なわけないよ、セドナのためならウンコくえる男よ。てことは俺二人と結婚するの?」


「いえ、3人ですね」


 3人?!?


「妹のヴィーナスが居ますので」


 ○

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