第16話 ロンリーナイツ


寒い夜や暗い日々が辛いだけじゃないって知ってた


名前を呼んだ。霞ちゃん待ってって


離れても、離さない。絶対にだ。




季節は7月。夏になった。

この世界に来て日々スケベな事をしたり、配信してチヤホヤ(馬鹿に)されたり、学校で自由にイキてたら月日があっという間にタった。


そんな夏の日。女子高生の夏服が眩しい。

今日も俺の席の周りは騒がしい。


「聖夜くんっ、ブルマーそろそろ穴塞いでもいい?汗がちょっと、」


「あらあら、わたくしのブルマーと替えませんこと?」


「鏡花ちゃんのでか尻じゃはいらないでしょ笑」


なんつってるのぞみん。穴を塞ぐのは駄目だぞと言ってやる。のぞみんも妻'sとか言うグループチャットに加わり皆で仲良くヤッている。

俺も参加してるのだが予定を組むのに使うらしい。知らぬ間に凪紗姉ちゃんも加入してたのはわけわかめだった。


「朽木くん〜そろそろうちともデートしてやあ」


「聖夜日曜日に私図書館でずっと待ってるんですよ?」


「彩愛っち今度またダンジョン行こうか、暫くコアさんにも会ってないしなあ、委員長も今度家に遊びに来なよ」


「絶対やでっ!ライムしてなっ!」


「お家デート?処◯膜洗っとかなくちゃ」


なんつってる間に先生が来て授業が始まった。



放課後。先生からお呼びがかかった。指導室っつー所へと連れてかれる。


「すまんな朽木くん。カクヨムから違反の通知が、じゃない、冒険者ギルドから通知が来てな。朽木くんダンジョンマスターとかになってないか?」


「ほよよ?あ、はい。一応しぇしぇしぇダンジョンのマスターになってます」


「しぇしぇしぇ?モンモンダンジョンの冒険者ギルドからの問い合わせなんだが・・・」


「あっ!それですモフモフダンジョンですよ確か」


すっかり作者がダンジョンの事を忘れてた。

なので先生にダンマスになった経緯を簡単に説明すると簡素に説明を返された。


聖夜と言う少年がダンジョンを制覇したらしいのだがそちらの通ってる朽木聖夜くんに真偽の旨を確かめて欲しいとのことで。


「あ、僕ですね。今度デートに行くのでついでに冒険者ギルド寄りますよ、多分」


「いや、突っ込みどころが多いが行ってくれるなら良いんだ。ありがとうな」


何故か冷や汗を掻いてる先生と別れて学校を後にした。




日曜日。中野ブロードウェイ。俺が外出するのを渋る事は家族ももうなくなった。聖棒法のおかげだ。この法律のおかげで護衛達も過剰防衛しても大丈夫とのこと。中野民はけっこう民度が高い。着てる服もどこかお上品だ。

中野で万引きGメンに捕まり、カツアゲ隊に掴まった俺。なかなか良い思い出がない。なので良い思い出を作りたいと考えちょります。


「朽木くんおはよう〜」


「おっ彩愛っちメチャシコ可愛いね」


「ドあほー!ナニ言うてんねんっ」


なんつってニヤケながら腕を組んで来る彼女。俺がアホです。ナニ言うおっさんです。違うか。


ダンジョンの中に入ると今度は普通に入口に飛べた。先に用事を済ませとこっと思い冒険者ギルドへ。



キキーっ ブランブラン


ウエスタン映画に出てくる様なスイングドアを開けると生臭い、いや女のムワッとした体臭、女子校の3倍キツイ匂いに包まれて速攻ピ◯コ立ちした。


腕を組んでた彩愛っちが


「おい朽木くんなんでチ◯コ立ってんねん、てかすぐに立ちすぎやろ」


なんつうからめんごめんごなんつって受付へ。

中に居たメチャシコボディの戦士やドスケベボディの僧侶、エロエロ装備の魔法使い達にガン見されながらも歩く。歩きヅラっ。


「すいませーん。ギルド長?に呼ばれてるみたいなんですが朽木聖夜と申しますが」


「ハッ!?おっと失礼ブッコキました。少々お待ち下さいませませ」


店長〜〜なんつって走ってく受付嬢。店長なんかい。


暫く彩愛っちとイチャつきながら待つと青い髪の綺麗な女性が目の前に座った。


「聖夜様?聖夜様ですよね?私聖夜様のオススメの水晶¥2000万も持ってますファンです。「店長っ!!」うおっ!ゴ、ごほんっ、おっと失礼したな、ギルマスのマクレーンだ、よしなに頼む」


騙されてるじゃんと思いつつもスルーしてよろしくする。


「いやー尊い、いやすまん、私は聖夜様のファンでな、サインとかくれないだろうか?アッ、ありがとう家宝にする。今日来てもらったのは聖夜様がここのダンジョンマスターになったと最近分かったのでな。それで聖夜様はダンマスの講習会とか興味はないか?」


サインなんていつでもウェルカムなので外出する時はサイン色紙を護衛達が持ってるアイテムBOX(魔法の鞄)に入れてあるのだ。いつでも渡せる様に。なのでそれを渡したら喜んでくれてた。良かった。


「講習会?スケベな講習なのかな?それなら出たいです」


「スケベ?何かの隠語か?よくわからないが出てくれるなら色々サービスするぞ?」


なんつって前屈みになり胸元をチラつかせてくるマクレーン。くってるねえなんつって思いながらスケベ講習会に即参加を意思表示して来週の日曜日にまた来ることになった。


「今日はありがとうっ。ふー、やっと肩の荷が降りた。これからもよろしくな聖夜様」


最後まで何故か様呼びのギルド長と別れてモフモフデートへ。スイングドアへ向かおうとするも足を呼び止められる。


「ぐへへっ、若え兄ちゃんがこんな所に来たら食べられちまうぜっ!?」

「私達の宿屋アジトへイキましょう。そうしましょう」

「デラべっぴんMAX!!!」


山賊A、B、Cが現れた!


逃げる!


も回り込まれた


「ちょっとあんたらっ!この人朽木聖夜やでっ!知らんのかいな!」


「なんだこの黒ギャル?朽木聖夜?知らん」

「私達はTVもネットも見ない冒険者、只の冒険者なのです」

「ゲスゲスっやらせろっ!」


いや、普通に可愛いから全然ありなんだが。

5人で宿屋アジトに向かおうかなんて言おうとした時だった。

3人の山賊達の首がコロンと地面に転がった。


「ヒエッ」


遅れて体がバタンバタンと続いて倒れる。

一瞬で死体になっちまった。


「セーヤ?酷いじゃないかボソッ何も言わずに別れるなんてボソッ」


首を切った死体を横切り現れたのは赤髪の見知らぬ女。手には血塗られた剣が。ヤバい怖い。何か言ってるがよく聞こえん。


「えっと、別れる?あーっと!とりあえずお茶しません?」


「ちょっ!朽木くんうちとデートやろがっ!何言うてんねん」


血塗られた剣が見えないのか彩愛っち。

否定的な言葉をこーゆー相手に言ったらあかんのだ。それは客が神様だと思ってる馬鹿な連中に通じる屁理屈と一緒。下手に、下手に出るのだ、そうやってストレスが溜まり精神ぶっ壊れるのだ。なぞ。


「セーヤ私の事・・忘れたのか?ボソッ」


「アハハっ!そうゆう日もありますよね!?アハハ飯!飯行きましょ!」


「バカー!!!!」


よく聞こえないので適当に返事してたらダッシュで外に出ていく彼女。あんれえ。


「ホッ。助かった。助さん角さん助けてよ」


「朽木殿、彼女から敵意は感じられませんでした」キラリン


「同じく・・・」


「え!?そ、そっか、じゃあいいやごめん。彩愛っちもごめんねモフりに行こう、そんで彩愛っちの事もモフっていいかな?」


「あ、アホーー!はよ行くでっ!猿見るんや猿っ!」


ガードが堅い彩愛っち。黒ギャルですぐにヤラせてくれそう(偏見)なのにな。とりあえずモフりに猿を見に行った。



そこは猿の楽園。

猿がしゃべるのだ。

人間が猿から進化した?

ミッシングリンクが解明されてないのに教科書を信じちゃってる人間。

私達は宇宙人だ。

喋る猿、事、朽木聖夜はしゃべる猿とお話してた。何処から来たの?お星さまから、と。


モフモフ

「ふー喋るんかいな」


「ウフフ、朽木くんめっちゃ真剣やん」


喋る猿なんて見たら真剣になるだろそれ。

ついでにモフっとく。


そんな感じで休日デートを過ごした。ダンジョンコアにも会いに行ったが危ない薬をやっていたのですぐに帰った。




彩愛っちにうちくる?とか言ったら早すぎやろバカって言われたので家まで送って寂しく俺は帰宅。

んで夜、夏の夜。ロマンティックな夜だ。


ドアがコンコンと鳴る。


「だあれ?」


かすみです。失礼してもよろしいでしょうか?」


珍しいな。メイドの子が部屋に来るなんて。

どうぞと言って中に入れると服を脱ぎだす彼女。何も言わずに俺はイれた。


事後のピロー・トークのこと。


「うん、ビッグになりたいが為に男はでかいパイオツだと自然に目がイッちゃうんだよ、それは無意識の意識。つまり罪はないのさ」


なんつって言う俺を目を細めて見る霞ちゃん。また惚れさせてしまったか?なんつって考えるも悲報が。


「これで心置きなくここを去れます」


「ここを猿?いや去るの?なぜに?」


「あの人が私のことを待っているのです」


「あの人?」


「マザーです。呼ばれたので行かなければ、くっ、悲しいですがお別れです!ありがとう聖夜さん、素敵な思い出が出来ましたっくっ」


「霞ちゃん待って!!」


素っ裸で泣きながら走り去った霞ちゃん。

なにか訳ありらしい。

なるほど、勇気を出して突撃隣のチンご飯して来たのか。違うか。

そんな俺が出来る事は1つ。真実はいつも1つだ。お別れなんてさせない。


「角さん」


「主よ・・ココニ・・・」


俺は角さんに指令を渡した。





霞ちゃんが屋敷から居なくなって3日後。木曜日の夜の自室で角さんから報告を受けていた。


ふむ。マザーとは、メイド達を教育、統括する機関のトップの事で現在霞ちゃんは違う職場で働いているとの事だ。俺はそこへ向かう。

場所は皇室家の御屋敷。


「角さん出陣だ」


「御意・・・」



三戸さんの爆走する車に揺られて目的地へ。

開けるウィンドウ。懐かしい匂い。

走る緊張、今じゃ味わえない。

だけどレッツゴー、踊り悪化しても

あの人が何処かで待ってるなら俺は行く


「ここか、」


「先陣はこの助平にお任せを」ギラギラ


「任せた」


宝束たからづかッ』イクヨ


『ドッカーンッ!!!』


何処かのボンボンの家の屋敷から火が吹いた。

国民の税金で成り上がったその御屋敷が爆発して炎上した。フォロワー数0の俺は火の元になる火も無いのだ、糞がっ。



「てっ、敵襲ー!敵襲ー!」


「馬鹿頭を下げろっやられっ・・」


頭を下げなければスキルを食らって屍となる。戦場は三戸の独壇場だった。







・霞視点


マザーから告げられたのは皇室家への奉仕だった。替えのメイドが必要との事で私にお鉢が回ってきたのだ。皇室家は24時間勤務。ブラック代表の職場だ。それでも、大丈夫。

あなたとの思い出があるから生きていける。

優しい聖夜さん。

面白い聖夜さん。

頭がヤバい聖夜さん。

顔がカッコいい聖夜さん。

笑顔の聖夜さん。

素敵な聖夜さん。

スケベな聖夜さん。

全部私の大事な宝物だ。

人間は思い出で出来ているって誰かが言ってた・・・


慣れない職場で働いていると屋敷から物凄い爆発音が。あ、これ絶対聖夜さんだ。直感で分かった。


前線と思われる場所までたどり着くとそこには案の定聖夜さんが。角村さんを盾にしてるので見ずらいが・・・


「聖夜さんっ!?何してるんですかっ!?」


「お前を攫いに来たっ!!この手を取ってくれっ!!」


なんつって手を伸ばしてくる聖夜さん。



私の心はとっくの昔に聖夜さんに攫われていたのだ。何を今更と。


私はその手を掴んだ。

「離さないでね」

なんつって。










皇室襲撃事件。

それは聖棒法でなんとかなった。

作者はご都合主義のタグを1番初めにつけることをオススメしたい、が。世間は聖夜に味方した。見方を変えたのだ。

愛しのメイドを攫う。

虐げられてるメイドを救う。

それは劇になり、アニメになった。

お詫びとして今度皇室に行くことになったがその程度の事で済むのだ。良かった。




ブラックな道程。それが寒い夜や、暗い道である事だけじゃないって知ってた。

いつか晴れる。

それは自分で変えるんだ。

ノリだけの時で辞めようと思っても何か違うって思っても

頭使っててもまた間違っても。


道を歩いてるうちに絶対変わる。自分の意識の中が。



俺はロンリーナイトよりロリなナイトが好きだな、なんつって思った





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