第15話 〜現実→ feelin' on may mind〜

現実はゲームじゃないなんて誰が言った?


ゲーマーでも飯食える時代。


ディスプレイの中、ゲームの世界を見る。

気持ちが広がったならそう画面に入りたい。

落ちてるバット拾って敵に立ち向かいたい。

私の世界みたいだけどなんか違うみたいだった。


幼稚園の頃に角村鬼魅はゲームに邂逅した。

初めて出会ったゲームはスポルタンX。カンフーゲームだ。それからfather2なんつうバットを拾って敵を倒すゲームやおばさんが砂を掘り進めるゲーム等に出会いそして必然的に運命のゲームに出会う。


女神◯生。ファミコンでやるそのゲームは一言で言って不気味だった。おどろおどろしい戦闘画面にスリリングな戦闘音。一発でファンになった。幼稚園に行くのも忘れてゲームをしてた。母親は鬼魅に糞優しかった。角村家は鉄筋屋ちがう、武家だったので毎日道場で空手の練習をしてれば学校へは行かなくていい、そんな家だった。優しくも厳しい母に甘えてずっとゲームをしていた。

小学校1年生になると、スキルが覚醒した。『悪魔召喚デビルサマナー』男性の主を持つと御互いに絶大な力を与えるその能力。そんなの使うときねーじゃん。男性の少ない世界、子供心にんな事を思った。

私はゲームを続けた。

ひと月もゲームをすれば喧嘩が強くなった。

道場で小学生に負ける大人達を見て、大人って大した事ないなんて思った。

どうやら『悪魔召喚』にはゲームをすると現実世界でも強くなる、そんな効果があるのが神社の鑑定でわかった。


母親がこのままでは駄目になると思ったのだろう。大人達を軽んじる鬼魅を見て。

強さは時に周りを傷つける。思いやりの欠片がないと人は駄目になる。

そう、諭して鬼魅を小学校に送り出した。



鬼魅は周りに馴染めなかった。

ゲームは思ったとおりに自分キャラが動くのに、現実の自分はなんか思ったより動けなかった。

男が居ない世界、こんな汚れた世界より平和な世界に行きたかった。

GAMEは現実逃避じゃない、鬼魅は強かった。同級生の鼻っ面をへし折った。

停学になった私を母は優しく撫でてくれた。名前を守ってくれたのね、なんつって。




それから私も大きくなった。

大人になる事とは心が大きくなり子供の気持ちがわかり諭してやれる人間が大人だと思ってる。

大人になっても周りの気持ちはわからなかった。そんな私は大きな子供だ。

ある日だけど出会った。私の体を本当の意味で大人にしてくれる人に。悪魔召喚の成立条件は同じ文言を返す事。呪言まじないによって交わされる。

朽木聖夜さんは私と契約した。体が、震えた。



そしてついに膜も破けた。リビングで思い出し笑いをしていた。



「おい鬼魅、ナニニヤニヤしてるんだ?」ニヤリ


こいつは助平、小学校からの付き合いがある変わった女だ。宝津荷歌劇団なんつー男の格好する集団に憧れてるらしい。スケベな奴だ。


「ショジョ無くした・・・」


三戸が後ろでコーヒーを吹いた。


「ちょっ!?マテヨ!?お前まさかっ!?あの時っ」ギラリン


「あんなの無理・・以上・・・」



ダンカンバカヤローなんつってる助平をほっといて風呂に入る。セックス生配信のキャメラマンなんてやったらどの女でもヤッてしまうだろう。私は悪くないと思う。







場面は変わって此処は政治の場。

国の幹部達が討論して、出来レースだが、一応国の方針を決める。

巫山戯た聖夜生配信が行われた翌日の土曜日、議員達を叩き起こしてある法案が通った。異様な速さで。

朽木聖夜棒法。くちきせいやぼうほう。そのまんまだ。聖夜くんの棒に法律を与える権限を持たない法律。なに言ってるんだと思ってるあなた。大丈夫俺もよくわからない。

んなわけで聖夜の生配信動画は国宝になった。



そんな首相官邸にて会議中

「しゅしょー!大変ですっ!」


「どうした茶坊主チャボウズ(秘書)」


「ハイッ!官邸の周りに人があっ!松明を持った民衆達に囲まれてますっ!」


「ぬわあんだとっ!『ガタッ』」


首相の運命や、イカに。




:聖夜視点


セックス生配信をして2日後の日曜日。昨日はエロい目にあった。お尻なら家族でも大丈夫なんつって違う◯に朱音と母さんの◯◯◯に入れられた。凪紗姉ちゃんとは普通にしてる。


今日はゲーム配信なんかしちゃおうかと思ってる。イケてる貞操逆転小説ならエペとかなんだろうが俺がやるのはこれ。

魔戒村。鎧を着たおっさんが魔物を槍で殺すゲームだ。調べた所このゲーム、おっさんがパンツ1枚になるのでかなりの人気があるらしい。

製作者は暗部に殺されたみたいだが根強い人気で今も売り出してるらしい。闇が深い。前世で言うところのセーラー◯ーンのゲームでパンツが見える感じか、違うな。もっとエロそうだ。



んなわけで配信スタート。


「こんにちは〜今日はえっと魔戒村配信しようと思ってます!けっこう人気のあるゲームみたいって事で、俺がやってるの見ててくださいw」



・こんにちは!

・あ!裸の人だ!おち◯ちんだせ

・神様こんにちは 

・聖夜くんお姉さん驚きの連続だよ

・なにシレッと普通に配信してんだwww

・そーだぞそーゆーとこあんぞw

・セックス生配信と聞いてヤッて来ました

・↑一昨日だゾ

・聖夜くん聖夜くん聖夜くん聖夜くん聖夜くん聖夜くん聖夜くん聖夜くん

・昨日法案通ったなw

・国宝入りだろ凄いな聖夜くん

・人間国宝だろこの子 

・待てお前等男が魔戒村やる時点でおかしいぞ

・裸土下座見に来ました

・おっさんのパンイチよりお前が脱げ

・あーね、男が脱ぐからねえ

・魔戒村のおっさんよりエロい聖夜くん

・確かに脱いでるもんなイロエロ

・私も槍で突いて欲しい(確信)



「んじゃ早速プレイしてきたいと思います(すっとぼけ)俺のオススメは松明、これ一択です。宝箱から出るかな~?・・・・・ハイッ3回目の宝箱から来ましたこれで勝つる」



そんな感じで1時間が経つ



・おいw普通にプレイすんなw

・てか普通に美味いな

・神よ、尊い

・聖夜くんゲームもうまいなんてお姉さんまた驚いちゃったよ

・松明なのに未だにノーデス。レッサーデーモンキツイだろw

・魔法でカバーしてるね匠だ

・裸まだですか?

・おっさんのパンイチも聖夜くんの裸も今の所無し

・斧取るか迷ってたなww

・ロマン武器が好きな所可愛い

・危ない時に体も動かす聖夜くん尊い

・それな

・そろそろ

・てか全クリしてんじゃんw

・おめw

・聖夜くん凄いっおめでとう!!

・おめでとう〜

・やるやん、おめです

・神プレイまた来たな


「久しぶりやったわ〜、てか皆ありがとう!松明良いよね〜神ってた?2週目に行けって?いやあ皆で松明掲げて練り歩きたいね!松明掲げて首相官邸指すとかさ、あっごめん女から電話だ。また配信するね!またね皆!」



カエデちゃんから着信があったので電源ボタンをそっ押しして配信を閉じる。


「モシモシ?」


「聖夜くん?なにしてるのー?」


「ああ、今配信してたよ、んで今暇してる」


「暇なの?大丈夫?配信してないよねこれ?」


「大丈夫だよ、今はパソコン落としてるし、カエデちゃん暇なら家来る?来るなら制服とブルマー持ってきてほしいにゃ」


「わかった!すぐイくっ!またね!『プープープー』」


3時のおやつを出してもらう為に俺はメイドを探しに部屋を出た。


コメ欄では

・おいっ!携帯消しとけよw

・聖夜くんイッちゃやだ

・聖夜くんは痴呆症のへき有りマス

・聖夜くんお姉さんも聖夜くんと一緒に松明掲げたいな(はぁと)

・うーん、熱い男

・女って誰だw

・ちょっと待てお前等松明で首相官邸を燃やして来いって聖夜くんイッてるんじゃないか?

・↑ほんそれ

・↑天才現る

・↑それだっ!腐った官邸燃やして恋と

・燃えてきた

・皆来れるやつは松明持って集合だ

・祭りか

・燃やして女(あたいら)と電話したいって事か(キチの人)

・私のスキルが火を吹くわよ

・おおっ!

・祭りじゃーー!

・現地集合で、じゃな皆

・祭りだ

・ブラジャー!!!

・ちょマテヨんなわけあるか



んなわけで大惨事になっていたのは首相官邸。

窓から見えるのは人、人、人、人々、人の群れ。その誰もが何故か両手に松明を掲げてる。


「ぬわあにぃ(何)があったのだコリは」


「調べた所朽木聖夜が洗脳もとい扇動したようです」


「聖夜くんがっ??私何か悪いことしたか?」


「聖棒法を昨日通したからでは?」


「良かれと思ってやった事がこんな裏目に出たか・・・」


「ご愁傷様です」


「バカヤロー茶坊主!お前も逃げれないぞこれどうすんだ!?」


「・・裸で土下座してみては?」


「一考の余地あり、」


なんつってる間に何処からか松明が飛び込んできた。


『ガッシャーン!!メラメラ』


「なにっ!?も、燃えてるぞっ!?スキルか!?」


2つの大型結界石で守られてる首相官邸。その防御を打ち破る投石ならぬ松明。日本は慢心してるから暗殺されるのでは?なんつって誰かが言ってた・・・


その日首相官邸は日本から消えた。

キャンプファイヤーをする住民達で祝ったと言う。皆の電話は当然鳴らなかった。




官邸がリアル炎上して2時間後。その頃聖夜は穴の空いたブルマを手にとってそれを見つめながら思慕する


『勢い余ってアナ空けちまった。明日の体育はこれ着て普通に授業出て貰うか』


隣でしかばねになってるカエデちゃんとブルマーを交互に見てクズ思考していた。

ブルマ片手にスマホでヤッホーニュースなんかチェックする。すると


『首相官邸炎上!?物騒だな日本も』


なんつって責任放棄してた。

前世を思い出す。

日本は日本人の物じゃない。

朝鮮や中国人の者が牛耳ってる。

前世で誰かが言ってた・・・

金で懐柔され女に金玉握られる。

政治家は全員裏と繋がって国民を奴隷呼ばわりするそんな奴等で溢れてた。

日本でなんで暴動が起きないか。

昔は起きた。

それを悪い事の様に社会で教えた。

マスコミもグルだった。

一人で言っても意味がなかった。

売れないラノベなど便所の落書き以下だ。

それでも誰かがおかしいって言わなきゃ

誰かが声をあげなきゃいけなかった。

挑戦を批判すると何処からか誰かが糞虫の様に湧いて出て来た

それでまい◯さんも行き場を失った、誰かがいつだって攻撃するネタを探してた


そう、いつも誰かを頼った。


自分には関係ねえじゃん。


楽しけりゃいい、金さえありゃなんでも出来る。


自分は何もしないで誰かのせいにして他人に任せた。


その結果日本は不幸の国になった。


先進国で自殺者数No.1の国

機械は進化して人と繋がる機会が減ったんだ。

子供の頃ゲームで遊んだ。

確実に強くなる世界。

やったらやった分成果を必ず俺に返してくれた。

認められた気がした。

自己肯定感をGAMEで見付けた。そんな、気がしたんだ。

洗脳された現実世界

ゲームの中で落ちてるバット拾った。自分自身が強くなった気がしたけどなんかちゃうみたいだった。


誰かを殴るなら。

俺はモンスター相手だけでいいや、なんつって思った。片手に握りしめたブルマはしわしわになってた。



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