第5話 8 mile

ロマンティックな事を考えてたらいつの間にか寝てたみたいだ。今日もロマンスとは程遠い朝の雑なコキ捨てから1日が始まる。


いや、今日学校やわ。


すんごいゲップをかましてるメイド長に話しして緊張を解すか。


「いや〜今日から学校で少し緊張しちゃうな」


「・グフッ、ゲフッ。美味です・・・聖夜様、学校など行かなくてもよろしいのではないでしょうか?私の貯蓄なら聖夜様を300年程養える蓄えもございますが検討してみませんか?」


「うん。検討の余地あり。橘さんその話はまた今度ね」


「畏まりました」


緊張のせいか普段よりメイド長への返答も雑になった感はある。しかし、俺は極度の緊張しいなのだ、勘弁して欲しい。


学校は色々ググった結果近所だと1番近い私立の高校に通うことにした。私立伯知理学院。はくしりと呼ぶが爆尻ではない。でもこの学院の生徒達はケツがデカい生徒が多いらしい。他校の生徒は伯知理の事をケツ高、一言、しり、と呼ぶらしい。どうでもいいか。学院なので日本の神アマテラスを熱心に信仰してる人達が多いらしい。神よりけつで決めた。煩悩まみれですんません。


今住んでる屋敷が前世で言う新宿区にある。今世でも同じ地名で今居る新宿区百人町から高校の高田馬場まで徒歩で15分程度。

もしや俺の通った中学も残ってるのかと思ってグーグルあ~す的な物で見たら流石になかった。中学校で女子生徒にカンチョーとかしてた英語教師は元気だろうか?普通に今ならセクハラだから。


歩いて通うっつったら流石にそれは出来ないと家族全員に止められた。1ヶ月くらい外出てないんだよ僕ちゃん。外界で見た風景は病院に行った初日のみでそれ以降外出禁止令が出てるのだ。高校に通えたのは撫で撫でレベルがスキルアップしたからだろう、説得ナデナデのおかげだ多分。歩いて行けないから護送車を雇ってくれた。ボディーガード的な奴だ。警備会社でも大手の会社で今日から無期限で契約したからその人達と一緒ならこれから外へ行っても大丈夫だよとのこと。



朝食をしっかりとり歯を磨いて鼻糞が出てないか確認する。うん。ナイス・ガイだ。

制服を着込んで手ぶらで出掛ける。

タブレットが支給されてそれで勉強するらしい。ゲームしてても大丈夫って入学案内に書いてあった。わけわかめなんだが。


玄関先でメイド達全員集合。

凪紗姉ちゃんは今日は早く大学に向かわなくちゃとの事で居ない。

屋敷の敷地内に黒いイカツイ車とガタイの良い姉ちゃんが2人居る。

母さんが心配そうに見つめてくる。


「せいくん、本当に行っちゃうの?」

「お兄ちゃん一生一緒に居て」


母さんにハグをして朱音が三◯道三みたいな事を言うのでナデナデする。


母さんが若干アヘってたが警備会社の人達を紹介してくれるみたいだ。


「アヘっ、こちらがあ〜え〜と〜スケベエらっけ?」


なんてわけわかめな状態だったのを見越したのかボディーガード達が空気を読んで自己紹介する。


「ヤルヨックから来ました、助平郁代すけへいいくよです。道中の安全はご安心を。」キリッ


「同じ・・・角村鬼魅かくむらおにみ・・・コンゴトモヨロシク。」


「ヨッ、よろしくです」


いかん吃ってしまった。二人共圧が凄い。

身長は2メートル近くあり身長165の俺が2人と視線を合わせようとしたらかなり見上げる感じになる。顔を真っ直ぐに2人に視線を伸ばすと2つのメロン。いや、4つだ。4つもメロン食べれないけどいつの日か絶対食べたい。違う、デカパイの話だ。


「大きいですね・・・」


デカパイに向けて話す。凪紗姉ちゃんに宿敵現る。顔は二人共目が細く全体的にキツ目だがそれが良い、ドSっぽくて良い。ショートカットの女子を生で初めて見た。助さんは金髪のショートカット。カクヨムじゃなくて角さんは赤髪のボブカット。

メチャシコボディ持ちの2人だ。これもう女神転生だろ。


「背が高くて申し訳ない、しかしこれであなたを守れる。盾になり矛となりましょう。朽木殿」キリリッ


「コンゴトモヨロシク・・・」


うん。甘えてみたいがそんな感じじゃないな笑若干ナルシ塚とコミュ障召喚獣が仲間に加わったと考えたらいいんだなこれ。


「今後ともよろしく!さあ、そろそろ行きますか?よろしくお願いしますッ!」


母さんと朱音にナデポし、メイド達全員に手を降って暫しの別れ。


3人でイカツイ車の後部座席に座る。

助さんが最初に乗り込み真ん中に俺、角さんが最後に車に乗る。エチエチな匂いに包まれてムチムチな体に挟まれるポジ。


運転席には誰かが座っており助手席にはガトリング砲が積まれてあった。フロントガラスが意味をなしていない。大丈夫なのかヤルヨック。


雨の日どうすんだよこれ笑


「朽木殿、運転手の三戸みとです。」キラリ


「三戸です。ハシリならお任せください」



パシらせる側だろと思ったが無難に挨拶をして高校へと向かって貰った。










どうやって左右に座る2人にセクハラするか考えてるうちに学校に到着した。めっちゃ早いんだが。


「朽木殿、学院の男性専用駐車場に着きました。私達は車で待機してすぐにかけつるようにしてますので」パチパチ(高速マバタキ)


「うん!三戸さん運転ありがとう。助さんまた後でね」


助さんにウィンクしてから角さんが開けてくれてるドアへと足を降ろす。セクハラ手段がわからなかったのでジャブを打っとく。男のウィンクはこの世界絶滅危惧種だ。何かが起きる筈。


「角さんもありがとう、ゆっくり休んでてくれて大丈夫だからまたね」


「ハイ・・・」



背中に熱い視線を感じながら校舎へと向かう。駐車場から校舎は、こっちか。

警備の人間が何人も見える。

警備の女の子達がこちらをガン見してるので手を降ると顔を真っ赤にさせてハニカミながら手を振り返してくれる。新鮮で良いね。ハ◯カミ王子も最初は清いが段々チャラくなった。夜のゴル◯も強いんですってね。ハ◯カチ王子はプロになって慢心してカイエンに焦がれた。手遅れだ。

メイド達は最近グイグイ来るから恥ずかしがらないんだよね。

恥ずかしいのは意識するからだね。

意識を変えれば恥もなくなるか。

俺が5分後に赤っ恥をかくはめになるとはアマテラスも思わなかっただろう。


1年生のAクラスの教室へと辿り着く。女生徒と全然すれ違わなかったのは今日は初登校日で男性を怖がらせない為に早めの登校時間が設定されていて教室で全員待機しているのを後から知った。


教室のドアを開けるともんのすごくいい匂いがした。そしてJKの群れ。全員俺をガン見してた。目を見開いて口もぽっかり開いてる子、目が血走ってる女の子に、頬を染めて目が潤んでる子、全員が俺の事を見るので固まった。良い匂いでチ◯ポも固くなった。ヤバい。勃起したら俺のサイズじゃ誤魔化しできんと思うも誰かが言った。


「チョッ!勃起してるッ!!」


高校生活編〜完〜 



そんな言葉が浮かんだ。


「お前ッ!このばかちんがッ!生活的しどおおおおうっ!!」


怒声が響き制服を着てないスーツ女子、先生だこの人。先生が勃起を指摘した生徒を思い切りビンタして女の子は吹っ飛ぶ。


先生は体罰上等だと言わんばかりに吹っ飛んだ生徒の頭を鷲掴みにして耳元でなにかゴソゴソと囁くと彼女を席に座らせた。俺は勃起したままその光景を只見ていた。どうしろと言うんだ。女子達はそんな光景なんて知らんと言わんばかりに俺の突起部をガン見してた、吹っ飛んだ1名を除いて全員が、だ。男子俺だけやねん。


「朽木聖夜くんかな?すまなかったな。何も心配しなくていいから真ん中の空いてる席に座って貰えるか?」


「ハイッ」


俺はハイしか言えないマンである。


席までの道のりが、長い、長すぎる、外で勃起して道を歩いた事がある奴ならわかると思うがち◯こキツイんだ。前屈みになるよな。しかし勃起を指摘されて前屈みになって席へと辿り着くのは愚行。堂々と俺は席まで歩く。

道を一歩歩くと視線が一点に集中した。

二歩目の歩みを進めると誰もが二度見した。

三歩目、三つ目が通った。

四歩目になると学校での死を感じた。

五歩目ゴソゴソ女子が下半身を弄る音がした。

六歩目ロクデナシの歌が何処から聞こえた気がした。

七歩目ナニがしんどくなってきた。

八歩目、何故だか無限を感じた。


席を引いてイスに座る。 

着席してちん◯を隠そうと思うもち◯こが机に引っかかって前へと進めない。ガタゴトガタゴト机を鳴らしてると先生が「大丈夫か?朽木くん保健室に行くか?」なんて言うので勃起で保健室なんてなんか嫌だと思いつつ「大丈夫です、ちょっと机の建付けが悪いみたいで」つって机のせいにした。


「そ、そうか、えーと、今日は後10分したら体育館に行って入学式だ。私の名前は武田奈美子たけだなみこ、35歳の独身で彼氏募集中だ。好きな物は教師物のドラマと花を見ること。ドラマ好きで教師になったんだ、朽木くんよろしく頼む。」


触り体裁で殆ど俺への自己紹介だった。

1番前の席のメガネをかけて緑髪三編みおさげ女子が先生に唸りをあげる。


「先生!公私混同は良くない事だと思います!」

「「「そーだ!そうだ!」」」


いや、君もめっちゃ見てたよね。なんて俺は言わない。雨の中傘なしでブラが透けてる女子が居たら見るだろ?俺なら絶対見る。


「あのな、朽木くんみたいな美少年に地球の何処に行ったら会えるのか誰か知ってるか?12874752km歩いても見つからないぞ?そう、ここだ。私の教室でしか会えないんだ。だから私の言う事は絶対だ」


「横暴です!!」


「「「おーぼーおーぼー!」」「ババア帰れっ!」」


「誰だババアっつったやつ!?」



しーーん。

ババア、切れる。いや普通にイケ女ですが。

しかもババアって言ったのさっき殴られた子でしょ。俺の真ん前の席の彼女のツインテールピンク髪が震えてる。前の席に座ってるからババア発言したのがめちゃんこわかった。ケツデカいなこの子。勃起が収まらん。


「だんまりか?ババアにババアって言うと怒るんだぞ?だって本当の事だからな、私もお前らみたいな時期があったさ。でもな、お前らも何れにせよババアになる。それでババアになった時にお前らは思うんだ、若さだけでマウント取ってた自分の狭量さにな」




えええ・・・空気が死んでる。

この教室で1年やんの?キツすぎだろ笑

しゃあない俺が一肌脱ぐか。


「先生ッ!」


「なんだい朽木くん?」


手を上げて発言すると猫なで声の先生。これはイケる。


「おちん◯んが苦しいんでスッキリさせてください!先生の力で!」


その日1年A組の生徒と先生達は入学式に参加しなかった。不審に思った先生達が確認の為にA組に向かうも戻ってこなかったのでこの話は有耶無耶になった。のちの学院7不思議を超えて8番目の8不思議になった。

入学式の日に1年A組に入ると白い液体に染められる、と。

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