第1章:安津襲撃 断章
クーゼ・ヘーゲモニウス少佐の弾劾調査会は所定の日時に執り行われた。
処分内容は2年間の謹慎処分。
処分事由は最高評議会への虚偽の報告並びに重大な国家主権侵害のおそれのある行為をしたことである。
処分事由認定に係る経緯は第3回審議会で説明したとおりであるが、第155号委員会令に基づき再調査を行った。
再調査の結果は、動機不明。
被処分者は件の真実を偽った報告を故意に評議委員会に行ったことについて、詳細な動機を明らかにしていない。
断固として黙秘権を主張していることから、被処分者は何らかの悪意や意図を以て、本件行為に及んだことは明らかである。
一方で、被処分者に係る反逆の共謀をヴォイドル自治区と成したと認定するに足る物的証拠にも乏しい状態であることから、軍法裁判にかけることも不適当であり早計であろう。
なお、本処分を以て、被処分者は要管理人物「区分A」としてAAI犯罪等処理機構に登録されることとなったため、報告する。
「クーゼ・ヘーゲモニウスに係る155事件調査報告会資料(非公開)」より
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