第39話

「やっぱり…!」

 舞佳の顔は青ざめていく…。




『受信メール』


件名:【驕ク閠�邨先棡のご連絡】繝悶Ο繝�し繝�繝励Ο繝繧ッ繧キ繝ァ繝ウ




田谷舞佳様


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この度は、数ある企業の中から蠑顔、セへご応募頂きまして、隱�縺ォ縺ゅj縺後→縺�#縺悶>縺セ縺吶�

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譖ク鬘�驕ク閠�の邨先棡をお伝え致します。


面接でのお話を踏まえ、遉セ蜀�↓縺ヲ蜴ウ豁」縺ェ驕ク閠�r陦後▲縺�邨先棡、

隱�縺ォ残念ながら今回はご期待に添えない邨先棡となりました。


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蟆�、お預かりした応募譖ク鬘�につきましては、螻・豁エ譖ク縺ォ譖ク縺九l縺ヲ縺翫j縺セ縺励◆菴乗園縺ォ霑秘√&縺帙※鬆ゅ″縺セ縺吶�


田谷舞佳様のより荳螻、縺ョ縺泌▼蜍昴→縺疲エサ霄阪r蠢�h繧翫♀逾医j逕ウ縺嶺ク翫£縺セ縺吶�






 舞佳のメールが文字化けしていた。


「何これ…文字化けしてる…⁉︎」


 よく思い出してみれば、このメールは…




 最初から文字化けしていた。




 なぜ、気が付かなかったのだろう。




 最初の文字化けは、少しだけ…件名と最初の文だけだった。

 だが、今は広がってきている。

 正しく読めていたはずの文章が、読めなくなってきている。

 それを裏付けるように、メールの文字数も行数も増えていて…


 もしかして…これが異世界の入り口…?


 そんなことを考えてしまった。

 最初から、舞佳はこの世界に迷い込んでいたのか…?


 このメールが…全て文字化けしてしまったら…

 全て読めなくなってしまったら…


 どうなるのだろうか…




「まいかおねえちゃん、どうしたの?」


 生気の無い舞佳を、現実に引き戻したのは…灯真だった。

「あ…あ、あのね…」

 オドオドしながらも体勢を立て直して、

「これにちょっと驚いちゃって…」

 と、スマホの画面を見せた。

 文字化けがびっしり並べられたメール…


 しかし、灯真は言った。

「これが、どうかしたの?」

 一瞬だけ疑問符を浮かべた舞佳…だが、答えはすぐに見つかった。


 …あ、まだ文字化けが分からなかったかな?


「…ここ、文字化けって言って、難しい文字に変わっちゃったんです…。それに驚いちゃって…」

 そう言って、「隱�縺ォ縺ゅj縺後→縺�#縺悶>縺セ縺吶�」の文を指差した。


 …が、灯真は首を傾げた。

「え、まいかおねえちゃん、ひらがな…よめないの?」

「え…?」

 灯真は、舞佳の指差ししている文に、自分の指を向けた。


 そして、一文字一文字追うように読み始めたのだ。


「かんじはよめないけど…」

「ナントカに…あ、り、が、と、う、ご、ざ、い、ま、す…って、かいてあるよ」

「……!!」

 舞佳は思わず、メールに視線を落とした…。

 だが、灯真の読んだ文章は、相変わらず文字化けしている。


「…なんで、読めるの…?」

 舞佳は顔を上げた…

 本来書かれている文章…「誠にありがとうございます」を灯真は読んだのだ。

「だって、そうかいてあるから…」

 だが、灯真からしたら、そうとしか言いようがない。


 …ちょっと待って、本当にどうなっているの…?


 自分だけ、世界から弾かれた気がした。

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