第132話

「エルバ! サタナス様、アールおかえり。元気にしていたかぁ?」


「ああ、タクスは聞くまでもないな」

「パパ様、ただいまもどりました」


「ただいま、パパ! その手に持っているのは頼んだ鉄板?」


「そうだ!」

「やったぁ!」


 一つはたこ焼き用で、もう一つは焼き肉用をパパに頼んで、ドワーフさんに作ってもらった。


「そうだ。エルバに頼まれた通りドワーフ達に頼んで作ってもらった。それでな、その対象にドワーフ達が変わった酒が飲みたいと言ったから、領地に酒蔵をいくつか作らせてもらった」


 ――鉄板とお酒との等価交換か。


「いいよ。お酒はサタ様、アール君達も喜んでいたから、どしどし作って!」


「ありがたい、そう伝えておくよ」


 パパが持って来た鉄板を見せてくれた、だいたい45m mの大きさの穴が空いた、たこ焼き用の鉄板だ。紙に書いたそのももがきたので、ドワーフさんの腕前に驚くしかない。焼き肉用の鉄板も取手付きで、大きさと厚みもあっていい。


「お昼はたこ焼きの他に、お好み焼きを作るのもいいなぁ?」


「「たこ焼き? お好み焼き?」」


 またパパ達にとって未知の料理名だったのだろう、サタ様とアール君、パパの楽しそうな瞳が私を見てきた。だけどソースが無いので……ムラサキ(醤油)を使った、たこ焼きとお好み焼きになるだろう。


 具だって、パワー様のクラーケンの足は……無理かもなので。ジャロ芋、エダマメマメ、ウメメ、トーモロコシ、お肉の、たこ焼きとお好み焼きにしようと思う。


 あと、残っているチーズをふりかけるのもいいかも。


「タクス、アール聞いたか? また面白いものが食べれるぞ!」

「はい、楽しみです」

「楽しみだな」


 みんなはウキウキしだす。

 フフ、上手くいくかはわからないけど……がんばるぞ!


「えっと、キャベンツを畑から収穫して、ショウガロンも……」


 それらをみじん切りにして、出汁をとって、コムギンに混ぜて生地を作って鉄板で焼く! しか思いつかない。

 いつもは小麦粉とかトロロ、紅生姜、天かすがセットになったものを買って、たこ焼きとお好み焼きを作っていたからかな?


 たこ焼きとお好み焼きの作り方を、料理博士に聞けばをわかるだろうけど、ない食材もあるだろうし……今日は簡単にやってみよう。お好み焼きもそんな感じでいいかな?


「パパ、サタ様、アール君先ずはカマド作りから!」


「「おう!」」


 パパ達がカマドを作りはじめた。私はアイテムボックスを開き中から調理器具とテーブル、大切に使って残りが粉しかないピコキノコを取り出した。


 次に魔法で鍋に水をためてピコキノコの粉を入れて、しばらくおいておく。たこ焼きとお好み焼きにいれるキャベンツと、ショウガロンをエルバの畑を開き収穫した。


 よし! たこ無したこ焼きと、お好み焼き作るぞ!

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