第103話
サタ様と、アール君の体を拭き終わった。
次から……ペット用の四角い乾燥機もついでに想像したほうがいいかな。2人で中に入って、サタ様の風魔法で乾かす……数分後、乾いたモフモフ、フワフワが出てくる。
フフ……案外、いいかも。
でも、使うか使わないかは、彼ら次第かな。
乾燥が終わった彼らは――次にシュワシュワが飲みたいというので、テーブルをアイテムボックスから取り出し。エルバの畑からシュワシュワの実と、彼らの好きなリリンゴ、ウメメ、アンズンを収穫した。
果物を切る、まな板と果物ナイフ、シュワシュワを、よそうおたま。大きめのボールに水魔法で魔法水を入れ、シュワシュワの実を一粒入れて、シュワシュワの完成。
(氷はサタ様が出すだろうから、準備はこれでいいわね)
「私はお風呂にはいってくるから、好きにシュワシュワを飲んでいいよ」
「わかった!」
「ありがとうございます」
2人がテーブルに移動して、好きなシュワシュワを作りはじめる。それを少し眺め、私はお風呂へと移動した。奥の湯船に近付くと、バラの香りがだんだんと濃くなってくる。
「ん~いい香り、癒される!」
バラの石鹸で髪と体を洗い、ゆったりお風呂に浸かり温まった私は、冷えたシュワシュワを飲もうとベッドに戻った。
「ふぅ、いいお風呂だった……え? …………ええ⁉︎」
――な、なぜ?
ベッドに、お腹をパンパンに膨らました……2人が転がっているの⁉︎
「お、エルバ、お帰り。シュワシュワが美味すぎて、飲み過ぎた」
「シュワシュワ、最高です。ごちそうさまでした」
準備していったテーブルの上は散らかし放題で、2人は途中から果物ナイフで切るのが面倒になったのか、かじったであろう果物が数個転がっている。大きめのボールに作った、シュワシュワはすべて飲まれていた。
「フフ、サタ様、アール君、飲み過ぎたよ」
お腹痛くなっちゃうぞ! と、笑い。
彼らのかじりかけの果物をすべてナイフで切り、魔法で魔法水をボールに入れシュワシュワの実を落とすと、プクプクと実は気泡をしたしてシュワシュワ(炭酸水)になる。
おたまで、コップに果物と一緒に入れ飲み干した。
「美味しい! 全部入りもありかも」
「なに?」
「本当ですか?」
美味しいことに目がない、サタ様とアール君が瞳を光らすけど。
「君たち、飲み過ぎです!」
次の日、朝食にバターたっぷりコロ鳥のオムレツを食べて、王都に向かう準備をしていた。
「サタ様、門番でギルドガードを見せればいいんだよね」
「ああ、そうだ。それが身分証明者になるらしい」
「はい、なるみたいです」
……答えが曖昧だけど。
行けばわかるかと、みんなでホウキに乗って向かい。門番にギルドカードを見せてると、難なく入都できた。
本来、王都から出ても料金支払書を見せれば、何度でも入れるみたいだ。
「私達って、知らないこと多すぎる?」
「当たり前だろう、まだ2回しか王都に来ていないんだし。魔法都市にその様な制度はない」
「ありませんね、人間だけの制度でしょう」
前世。日本国内なら、なにも要らず移動できたけど。
海外に行くときパスポート、ピザなどが必要だったよね。だとすると……違う国に行くときは何か必要なのかな?
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